KDDIとツーカーグループは12月15日、災害時に家族などの安否確認を携帯電話から行える「災害伝言板サービス」を、2005年1月下旬から開始すると発表した。
両社は同じ伝言板を一体で提供するほか、既に同様のサービスを提供しているNTTドコモとも連携し、相互にリンクを設定する。
震度6弱以上の地震など大規模な災害が発生したときに伝言板をEZwebに開設し、被災地域営業エリアおよび隣接県のユーザーが安否を書き込める。安否情報は、EZwebやインターネットを通じて電話番号から検索することで確認できる。検索して見つからない場合、ドコモのiモード伝言版でも検索するよう促すリンクが表示される仕組み。
基本的にはドコモと同様のサービスだが、独自のサービストして、あらかじめ指定した家族や友人に、伝言板に登録があったことをメールで通知するサービスも提供する。
どのような災害時に伝言板を立ち上げるかは、各社の判断となるが、「(立ち上げは)できるだけ両社同時にやりたい。ドコモとも協議して、同じタイミングで上げていくべきだろうと思っている」(KDDIの小野寺正社長)。
ドコモが2004年1月から始めた災害用伝言板サービスは(2003年8月25日の記事参照)、通信が困難な災害時の安否確認方法として定着。新潟県中越地震では9万人以上が安否情報を登録、12万件以上のメッセージ閲覧が行われた。ただし、書き込みできるユーザーがドコモに限られており、確認の際も相手がドコモユーザーであることをあらかじめ知っておく必要があるなど“キャリアの壁”を指摘する声もあった(10月25日の記事参照)。
災害伝言板の情報共有については、「総務省から『各社で共有できないか』という意見をもらっている。使い勝手のいいサービスを提供できるよう考えている」とボーダフォン。
今回KDDIが災害伝言板を立ち上げ、ドコモとも連携することで、さらにユーザーの利便性が高まることになる。またボーダフォンも具体的な時期は決まっていないとしながらも準備を進めている。
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