屋外編最後はマクロの作例だ。
マクロ機能は強力で、けっこう近くまで寄れる。接写モードにしなくても、標準モードのままでシームレスなマクロ撮影が可能だ。
屋内編は、まず蛍光灯下の作例を見てみよう。これもSH901iCとV602SHの作例と比較した。
(902SH) | (V602SH) |
(SH901iC) |
オートホワイトバランスはSH901iCが一番強力で、V602SHは蛍光灯の緑かぶりが目立ってしまってよくない。SH901iCは全体にエッジ強調がかかっており、902SHはピントが合っているところにだけエッジ強調が強くかかっているという印象。V602SHはこの点でもやや劣る。このエッジ強調には好き嫌いもあるだろうが、プリントを考えた場合、このくらいは必要なのかもしれない。色のバランスについては、さすがシャープといったところだ。
続いて白熱灯下の作例を見ていこう。
やや照明の色味が残ってしまったが、バランスが取れたいい絵だ。どの色もきちんと出ており、周辺部の画質低下もそれほどでもない。
ロウソク灯下ではこんな写りになる。
標準と夜景モードの違いがほとんど出てないが、夜景モードのほうが若干アンダー気味になっているくらいか。画像に撮影情報が記録されないので詳細は分からないが、とりあえず無理に暗いところを明るくしない絵作りなのは確かなようだ。おかげでこれだけ暗い場所で撮っても強く増感したときの独特なノイズはほとんどなく、黒も滑らかに締まっていい感じになっている。
ライトの光量もなかなかだ。
最後はマクロの作例だ。
接写モードで撮ったが、標準モードでも同じだ。けっこう近距離まで近寄れ、きれいな絵が撮れる。このマクロはかなり使える。
動画にはメール添付モードと長時間撮影モードの2種類があり、長時間撮影モードではQCIFかQVGAかを選べる。
QVGAを選ぶと、MPEG-4で15fpsというハイスペック動画になるが、動画ファイル形式はASF(WindowsMedia形式)になる。同じMPEG-4動画をうたっていても、メーカーによって採用しているファイル形式が異なるので注意したい(その他に、3GPP形式や、MP4形式がある)。
前モデルのV602SHでは不満が残った画質面も、902SHではかなり改善された。シャープ製端末の中でトップかというと微妙ではあるが、カメラ付き端末としてはかなり高画質の製品に仕上がった。外部メモリもSDカードなので、ややこしい撮影方向(縦か横か)さえ理解すればデジカメ代わりにも使える。デジカメスタイル(ビューワースタイル)での撮影もしやすく、光学2倍ズームも付いている。さすがシャープというカメラ性能だ。
もし現時点でカメラ性能重視で端末を選ぶなら、カシオのW21CAか、902SHか──といった印象だ。
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