中国版PHS「小霊通」とは? 実際に買って試す(1/3 ページ)

» 2005年05月24日 21時28分 公開
[山根康宏,ITmedia]

 日本でPHSといえば、ウィルコム以外の事業者は撤退が相次いでいる(5月11日の記事参照)。しかしお隣中国では、中国版PHS「小霊通」のユーザーが急増中だ。

 中国の携帯電話ユーザー数は年々増加しており、2005年3月末時点で約3億5000万に達している。中国版PHSである小霊通の普及も目ざましく、現時点では中国全土で6000万を越える。

 なにかと注目を浴びる小霊通を、現地で実際に購入してみた。

「小霊通」とは?

 小霊通(しゃおりんとん)は日本で開発されたPHS技術を使ったサービスで、インフラのベースには固定電話回線のネットワークを利用している。それほど多額の設備投資がいらないこともあり、1997年に地方都市で試験サービスを開始して以来、あっという間に中国全土にサービスが広がっていった。

 小霊通は“固定電話のコードレス版”という位置づけであり、中国では移動体通信とはみなされていない。事業を行っているのは、中国の固定電話事業者の「中国電信」「中国網通」の2社。実際の事業は各都市レベルで行われており、たとえば上海市であれば「上海市電信有限公司」(上海電信)がサービスを行っている。

 中国全国を通じての統一サービスは行われておらず、都市間の国内ローミングもできない。たとえば上海電信で購入した小霊通を広東省に持って行っても、広東電信のネットワークでは利用できないのだ。小霊通はあくまでも固定電話の一種であり、中国の通信政策上、同一都市での利用しか認可されていない。不便なようだが、都市を移動して利用するユーザーはそもそも小霊通ではなく携帯電話を利用するので、実用上は問題になっていないのだろう。

 中国の携帯電話は、米国のように発着信共に課金される。しかし小霊通は発信課金のみで、着信は無料だ。通話料金も携帯電話より格安になっている。端末もモノクロ液晶、単機能が中心のため安く、このため低所得層でも気軽に購入、利用できる。小霊通が中国で普及した最大の理由は、このコストの安さにほかならない。

小霊通をプリペイドで購入する

 中国に住所を持たない旅行者や出張者が、小霊通を購入できるのか? 上海市内にて上海電信の支店を訪れると、奥のほうに「小霊通」のコーナーがあった。

上海電信の支店

 中にはUT Starcom、中興(ZTE)、華為威(Hua Wei)、普天(Pu Tian)など、中国内でおなじみの中国国産メーカー端末が並んでいた。話を聞くと「外国人でもプリペイドで購入できる」という。

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