「WX310SA」(9月27日の記事参照)は、LZH形式およびZIP形式の圧縮ファイルを解凍できます。ちょっとした機能ですが、意外と便利です。Web上で配布されているものやメールに添付されている圧縮ファイルを端末単体で解凍できるというだけで、かなり世界が広がります。
WX310SAは、「オフィスビューアー」も搭載していますから、WordやExcelなどの圧縮ファイルが添付されていても端末上で解凍して閲覧できます。また、ネット上にあるJAVAアプリなどが圧縮ファイルで配布されていても、ダウンロードして解凍し、インストールできます。PCレスでここまでできるのは、いいですね!
実は、三洋電機製のJ-フォン(現ボーダフォン)端末「J-SA51」(2002年8月の記事参照)もZIP形式のファイルの解凍や圧縮に対応していました。WX310SAは、ファイルの圧縮には対応していませんが、そのあたりの血筋を引いているのかもしれないですね。なおZIPファイルは、パスワードがかかっているものには対応していません。
メールに添付できるファイルサイズは送受信とも最大350Kバイトですが、Web上からのダウンロードにはファイルサイズの制限はないようです。少なくともminiSDカードに直接保存する場合には、本体メモリの2Mバイト以上のファイルもWeb上からダウンロードして直接保存できました。メールをウェブメールで閲覧できるようにしておけば、350Kバイト以上の添付ファイルも扱えるようになります。
ただ、サイズの大きなファイルの解凍には注意が必要です。ATP製256MバイトのminiSDカード上にある1.00MバイトのLZHファイルを解凍したら10分45秒かかりました。これがZIPファイル(LZHファイルと同じファイルを圧縮した1.00Mバイト)だと17秒ほどですみます。数十Kバイト程度のLZHファイルならすぐに解凍できるのでバグかもしれませんが、圧縮ファイルはできるだけZIP形式にしたほうがいいでしょう。今は「青空文庫」から圧縮ファイルをダウンロードして、Javaアプリの「青空文庫ビューア」で閲覧したり、圧縮ファイルで配布されているJavaアプリをインストールしたりするのに使っています。もちろん、メールに添付されたオフィス文書の閲覧にも利用しています。
WX310SAに搭載されているオフィスビューアーは、Word、Excel、PowerPoint、PDFファイルを閲覧できます。これらのファイルは、フルブラウザ「NetFront」の機能を利用した「NetFront Document Viewer」で閲覧し、PDFファイルは、「Adobe Reader LE」で閲覧します。NetFront Document Viewerは、ブラウザだけでなくメールですら起動時に“NetFrontのロゴ”が表示されて、ユーザーから不満が出ているのに、ロゴが表示されないのです。逆に、Adobe Reader LEは、“Adobeのロゴ”が表示されます。
オフィスビューアーは、本体メモリおよびminiSDカードのどちらに保存されていても開けますが、ファイルサイズは最大約1Mバイトとなっているようです。試しに989Kバイトのファイルを開くと、何ごともなく開けましたが、2.02Mバイトのファイルは「メモリ不足です」というアラートが出て開けませんでした。また、1.13Mバイトのファイルを開いてみると「メモリ不足です」ではなく、「ファイルサイズが大きいために正常に表示できない可能性があります」というアラートになり、今回試したファイルについてはきちんと表示できました。大きなファイルをメールなどで送付してもらうときには、1Mバイト以下にしてもらうといいでしょう。
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短期集中ロードテスト「WX310SA」 | ![]() |
短期集中ロードテストとは |
ITmediaのライターが、普段使いの携帯電話の模様をレポートする連載記事です。1人のユーザーとして、端末やコンテンツをレポートします。この端末の「○○を調べてほしい」「この点をメーカーに聞いてほしい」といった要望を、ぜひお寄せください。ロードテストの中で、できる限り調査し回答していきます。 読者のニーズが機種を決定なお、本ロードテストで使用する携帯機種は、読者の皆様のニーズに基づいて決定します。記事へのアクセス数の増減を目安とし、随時機種を変更していく予定です。 |
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