2006年、携帯電話業界はどうなる? 2005年の携帯業界を振り返る(5): (5/6 ページ)

» 2005年12月31日 23時59分 公開
[聞き手:房野麻子,ITmedia]

斎藤 「今は強くないau」……ということですか?

神尾 かつてほどの勢いはないと思っています。今は、これまで順調だった惰性もあって好調という部分はあるでしょう。周囲にauユーザーが増え、好評みたいだから自分も加入する、という好循環のフェーズに入っている。それはいいことなんですが、その勢いを維持する要素が、だんだん少なくなってきている感じがします。先ほども言いましたが、ドコモとauのサービスや端末ラインアップの差が小さくなってきている。

斎藤 でも、このままauが何も手を打たないとは思えない。番号ポータビリティに向けて何かを練るとしたら、今度の春のラインアップが重要じゃないでしょうか。

神尾 春と夏で、どれだけ「ドコモの違い」をauが打ち出せるかが重要ですね。しかも、これは一般ユーザーにとって分かりやすく、体感できる差でないといけない。ドコモを大きく上回る要素がないと、実はauが不利、という事も考えられます。

斎藤 いろんな意味で今春は重要だと思います。だからKDDIが今冬ではなくて、春を目指して端末を作っているのだとしたら、それはそれで戦略としてはアリかな、とも思います。

神尾 あと、ここにきてドコモが強くなっているんですよ。auはやぶ蛇をつついちゃったんですね。一時期はドコモに元気がなかったんですが、auがあれだけ頑張ったおかげで今のドコモはまとまっていますよ。過去にも何度かあったのですが、「他社にちょっと負けた」手負いの状態になると、ドコモは強くなる。その証拠に、料金の改定にしても何にしても、ドコモの施策は先手先手をいっているんです。

 ドコモは、ユーザーの囲い込みだとか、守りを固めるっていう段階はもう終わっていると思います。ここから先はドコモは勝負に来る、攻勢で来ますよ。

斎藤 ドコモの番号ポータビリティへの準備は終わった?

神尾 今後は攻勢ですね。守勢はもう終わりましたよ。これから攻撃にいくって感じですね。2年前と比べると、ドコモは確実に強くなってますから、「auが攻める一方」という展開にはならないと思います。逆に、auはもしかしたら、これから守りをしなくてはいけないかもしれない。

斎藤 逆にボーダフォンは、既存のユーザーを無理に囲い込むことはせず、新しいユーザーを取りにいく形になりそうですね。その方がいいと思いますし。今のボーダフォンはエンジンがかかっているので、「来年のボーダフォンは面白そうだよ」と言っておきます。

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