光るはずのない背面を光らせた「neon」:KDDIに聞く「neon」(後編)(1/2 ページ)

» 2006年02月13日 21時40分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 「neon」の特徴として、四角い外見と並んで重要なのが「背面にLEDの文字が浮かび上がる」こと。時計や再生中の楽曲情報、着信中の相手の名前などを表示することが可能で、アニメーションも含めて142種類のパターンが登録されている(1月19日の記事参照)。

 「一見何も起こらなさそうな、つるっとして平らな面がいきなり光る。この驚きを味わってほしい」と話すのは、au design projectを率いるKDDIプロダクトデザインディレクター、小牟田啓博氏。「KDDIに聞く『neon』」後編は、背面およびそのLED表示に焦点をあてる。

PENCKのように丸ければ、塗装も楽だったが……

 neonの表面は、写真で分かるとおり何もないフラットなデザインになっている。LEDが光らない状態でも、表面に光沢があって天井の蛍光灯などが映りこんで見える。

 「四角い形状で、このような光沢を出すこと自体、実は難しい。『PENCK』のように、丸くなっていれば塗装の問題もないのだが……」。小牟田氏は、同じく表面のツヤ出しで苦労したデザイン端末、PENCK(2005年2月24日の記事参照)を引き合いに出しながら、neonの塗装の難しさを話す。

 「塗装というのは、結局液体をかける行為。丸い面だと液体がバーっと広がって、きれいになじんでくれる。しかしフラットな面だと、液体が行き場をなくして“ゆず肌”(表面の凹凸)につながる」。neonが、問題ないレベルとはいえ完全な鏡面にならなかったのは、そんな理由があるという。

Photo 同梱の充電台に、neonを置いたところ。確かに表面のフラットさが目立つ

 小牟田氏はまた、このツヤのある面に裏側から光をあててLED表示を透けさせるのが、非常に苦労したポイントだと話す。それも、ただうすぼんやりと光らせるだけではだめだという。

 「暗い場所で光っているのが確認できる……ということなら、難しくない。明るい場所でも、LED表示が見えないといけない。何ルクスで表示が見えるか、チェックしてある」。同氏によれば、日常生活で室内の明るさは500〜700ルクス程度。白熱灯などであればもう少し明るさは落ち、300ルクス程度になる。しかし明るい店舗などに行くと「1100ルクスとか、1000ルクス以上になる」。この状態でneonの背面ディスプレイがきれいに見えるようにする必要があった。

Photo 音楽再生したところ。充電していない状態だとLED表示はすぐ消えるが、同梱の充電台に置けば、曲番号などが消えずに表示され続ける

 「日常生活を想定して、500ルクスで見えればいいや、と考えてはだめ。例えばauショップなどは明るい。ここで展示されている状況で、きちんと見えるようにしている」

黒い塗装に光を通す

 neonは「shiro/mizuiro/kuro」の3色で展開されるが、LED表示を考える上で特に大変だったのがkuro(黒色)だ。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月27日 更新
  1. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  2. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  3. 「iPhone Duo」画面不具合の報告がSNSで話題 店頭デモ機の過酷な使用環境が起因か (2026年10月26日)
  4. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  5. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  6. 20〜30代限定の「ダイナースクラブ ゴールド」登場 スタバやスマホで10倍還元、「食べログプレミアム」が実質無料 (2026年10月26日)
  7. KDDI、子会社モビコムのモンゴルでの火災について事実関係を公表 「法令違反行為を行っていない」 (2026年10月24日)
  8. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  9. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  10. iFixitが「iPhone Duo」を分解 折りたたみスマホで最も修理しやすいが内側画面の修理に課題 (2026年10月26日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー