オーディオ機器としての「W41K」に込めた思い京セラに聞く「W41K」(音楽機能編)(1/2 ページ)

» 2006年02月24日 23時48分 公開
[園部修,ITmedia]
Photo W41Kのデザインを担当した光永直喜氏(左)と商品企画担当の長島三氣生氏

 KDDIが1月19日に発表した春モデルラインアップ(特集:auの春モデル参照)の一翼を担う京セラ製端末「W41K」は、特に音楽機能とカメラ機能にこだわって開発された製品だ。約1年前に開発を始めた当初から、この2つの機能には特に注力してきたという。

 商品企画を担当した、移動体通信機器事業本部移動体通信機器国内営業部マーケティング部マーケティング課マーケティング2係の長島三氣生氏と、デザインを担当した移動体通信機器事業本部移動体通信機器国内営業部マーケティング部デザイン課デザイン係の光永直喜氏に話を聞いた。

ウーファーが生み出す臨場感

 「外出時にはイヤフォンで、家では充電台に置いて音楽を聴いてもらいたい。そんな思いから、ウーファーを搭載した充電台を開発した」と長島氏。実際、W41K単体で音楽を再生した場合と、充電台にセットして重低音を出して聴いた場合とでは、音の締まりや広がりが大きく変わる。携帯電話の小さなスピーカーではなかなかうまく出せない、1キロヘルツ以下の低音域がしっかりと再生されるので、臨場感が増す。

 今回KDDIが投入したW41シリーズのWIN端末7機種は、すべて総合音楽サービス「au LISTEN MOBILE SERVICE(LISMO)」に対応している。全機種が音楽再生ソフト「au Music Player」を搭載し、楽曲管理ソフト「au Music Port」が付属するので、音楽を再生する環境自体はほぼ共通といっていい。ただ、ハードウェアの部分はある程度端末メーカーに委ねられており、音源チップやスピーカー、イヤフォンなどは共通化されていない。そこに、他社と差別化して京セラならではの機能を盛り込む余地があった。

 ウーファーを付ける場所については、いろいろ検討した結果、端末を充電台に置いたとき上になる位置に決まった。ウーファーのユニットそのものが小さくては、あまり低音が強調されない。かといって、あまり大きなものを付けることもできない。そこで、ある程度の大きさを確保した上で、最終的には「端末を充電台に置いたときにどう見えるか、といった点を重視して配置を決めた」(光永氏)という。

Photo W41Kの充電台には、口径30ミリのウーファーが組み込んである。横幅は端末とほぼ同じなため、端末を閉じた状態で充電台にセットすると、ウーファー部だけが端末のヒンジ側に飛び出す格好になる。ちなみに端末のスピーカーは、3Dサラウンド機能を装備しており、ダイヤルキー側のヒンジ部に近い位置にある。

 オーディオプレーヤーとしての利用を想定するなら、東芝の「W41T」のように、端末を充電台に斜めに立てかけ、その下にウーファーを配置するような方法もあったのではないか、と聞いてみたが、そうすると充電台が大きくなってしまうこと、そして「あまり端末を立ててしまうと、背面の有機ELが見えにくくなる」(光永氏)ため、平らに近い斜めに置くことにしたのだという。W41Kにはマイク付きのリモコンも付属するので、W41Tのように本体のボタンを操作する必要がないことも、縦置きにしなかった理由だ。

 ちなみにこのリモコンは、W41シリーズでは「W41S」とW41Kにしか付いておらず、ほかの機種は専用コネクタを備えたイヤフォンを携帯に直接つなぐ方式を採っている。専用リモコンがあると、携帯をポケットやかばんに入れた状態でも操作しやすい。

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