各キャリアが、11月1日までに開始する番号ポータビリティを見据えた行動を続けている。5月には3キャリア揃って夏モデルの新機種を発表。音楽を強化したり、ワンセグに力を入れたりと思い思いのラインアップでユーザーにアピールした。それでは、現時点で「一番人気」のキャリアはどこなのか。
ITmediaでは5月末に、Web上で誌上アンケートを実施した(5月24日の記事参照)。その結果が出揃ったので、公開しよう。
回答したユーザーの属性を見ると、市場シェアほどNTTドコモユーザーが多くなく、全体の37.2%となった。多かったのはauユーザーで、40.5%。しかしボーダフォンユーザーも多く、20.0%いた。男女の比率で見ると、相変わらず男性が多く9割を超えている。なお回答者全体の平均年齢は、29.4歳だった。
まずは基本データとして、どのくらいのユーザーが乗り換えを希望しているかをチェックしよう。結果は下図のとおり。「すぐにでも乗り換えたい」「状況によっては乗り換える」を合わせると、半数を超えた。
面白いのは、キャリアによって“乗り換え希望度”が異なることだ。下のグラフを見ると分かるが、auユーザーは「すぐにでも乗り換えたい」ユーザーが22.4%で最も多いが、一方で「絶対に乗り換えない」も24.2%と高い。ドコモユーザーの場合は絶対に乗り換えないと回答したユーザーが20.2%とまずまず高いのに対して、すぐにでも乗り換えたいユーザーは14.4%と、3キャリア中最も低かった。
それではいよいよ、乗り換えるとしたらどのキャリアか――というデータを紹介しよう。ちなみに「絶対乗り換えるものとして回答してほしい」という条件だったので、今使っているキャリアと同じキャリアを選んだユーザーのデータは省いた。数のバラツキがあるので、公平を期すためキャリア別に集計している。
これを見ると、明らかにキャリアごとの“傾向”があることが分かる。つまり、ドコモユーザーは全体の73.4%と大半が「乗り換えるならauだ」と考えている。乗り換え先にボーダフォンを選んだユーザーは23.6%で、イー・アクセスを選んだユーザーは2.6%に過ぎない。ところがボーダフォンユーザーを見ると、やはり「乗り換えるならau」というユーザーが過半数を占めるが、その割合は56.9%。ドコモに乗り換えようと考えるユーザーが38.6%で、4割近くいる。
では人気のauユーザーが「乗り換えるならどこ」と考えているかというと、ボーダフォンとドコモがほぼ半々になっている。市場シェアが低いボーダフォンが、僅差とはいえドコモより人気な点は興味深い。なおauユーザーはイー・アクセスに相応の魅力を感じているようで、「乗り換えるならイー・アクセス」と応えたユーザーの割合は5.7%と、ドコモユーザーの場合の2倍以上となった。
参考までに、上の3つのグラフをすべて合算すると下のようなグラフとなる。キャリアごとに回答者の母数にばらつきがあるので、その点は注意する必要があるが、傾向として基本的にauが人気があり、市場シェアが比較的少ないボーダフォンが意外にも善戦していることが分かる。
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