SKT陣営とKT陣営が激突──WiBroとHSDPAを巡る争い:韓国携帯事情(2/3 ページ)

» 2006年07月10日 19時38分 公開
[佐々木朋美,ITmedia]

 SPH-W2100はSamsungが得意とする厚さ21.1ミリのスリム携帯で地上波DMB(モバイル用地上波デジタル放送)も受信できる。またLG-KH1000は縦横にスライドするユニークなスタイルが特徴。テレビ電話などで画面を横にした際にも使いやすいよう、ボタン配置が工夫されているほか、Bluetoothにも対応している。

Photo Samsung電子のSPH-W2100。SKT用の「SCH-W200」と似た、シンプルなデザイン。オートフォーカス機構付きの200万画素カメラとVGAカメラ、MP3プレーヤーなどを搭載している
Photo LG電子のKH1000(5月の「EXPO COMM KOREA 2006」で展示されたもの)。本体を横にして使うことも可能だ

WiBroサービスもスタートしたKTとSK Telecom

 6月30日、KTとSKTは同時にWiBroの商用サービスを開始した(2005年11月の記事参照)。Mobile WiMAX規格として、国際標準としても認められているWiBroは、時速60キロ以上の移動中でも、途切れることなくインターネットを楽しめるという韓国で開発された無線インターネット規格だ。

 両社とも、まずはソウルの一部地域でのみサービスを提供。いずれもエリアは住宅街や大学周辺などに限られている。

 サービスを受けるには、加入者認証PISIM(Portable Internet Subscriber Identity Module)を内蔵したPCカードを、手持ちのノートPCに差し込んで利用する。

 ノートPC+PCカードでは持ち歩くのに不便だというユーザー向けに、KTは今年下半期にもWiBro専用PDAを発売する予定。またWiBro機能をあらかじめ内蔵したノートPCやポータブル・マルチメディア・プレーヤーなども年内に発表予定だという。

 このうち今年下半期に販売予定の、ReignCom製デバイス「iriver WIN」(G10)は注目に値する。ReignComは日本市場にも出荷されているMP3プレーヤー「iriver」シリーズのメーカーで(5月26日の記事参照)、これまでMP3を始めとするマルチメディアプレーヤーを専門に開発を行ってきた。同社がこれを機にWiBro市場にも進出するとしている。

 G10は、動画や音楽、ゲームなどマルチメディア機能に特化したポータブル端末で、KT向けに開発された製品だ。ゲーム供給については既に、ゲームポータル「Hangame」やポータルサイト「Naver」の運用会社として有名なNHNを始めとした有力なオンラインゲームメーカーのほか、eBookや漫画、カラオケサービスの提供会社とも提携を済ませている。ユーザーは小さなボディのG10で、数々のサービスを楽しめるようになりそうだ。

Photo ReignComが今年下半期に販売を予定しているG10。WiBroの商用サービスを提供する予定のベネズエラでも販売が決定している

 料金制度やサービスは、KTとSKTとではっきりとその内容が分かれる部分だ。全体的に見ると、KTは多様な選択肢を用意しており、逆にSKTはシンプルな内容となっている。

 料金制度はSKTの場合は3万ウォン(約3600円)/月で使い放題のプロモーション料金を用意している。これは2007年6月までの1年間有効で、それ以降はさまざまなバリエーションの料金制度が用意される予定だ。

 一方KTの方は、今年12月末までのプロモーション料金にしても、通常通りの料金にしても、多様なプランを用意している。

  • KTのWiBro料金プラン(通常の料金)
料金制 基本料 基本提供データ量 超過利用料
スリム W15000/月 300MB W70/MB
セーバー W20000/月 500MB W25/MB
ベーシック W25000/月 800MB W12/MB
スペシャル W30000/月 1500MB W10/MB
プレミアム W40000/月 3000MB W7/MB
  • KTのWiBro料金プラン(プロモーション料金)
料金制 本来の基本料 プロモーション利用料 基本提供データ量 超過利用料
WiBroセーバー W20000/月 W6000/月 500MB W25/MB
WiBroベーシック W25000/月 W7500/月 800MB W12/MB
WiBroスペシャル W30000/月 W9000/月 1500MB W10/MB
WiBroFree W16000/月 無制限 無制限
KTのWiBroの料金は、利用したデータ量に応じた課金体系になっている。プロモーション料金では利用データ量に関係なく無制限で利用することも可能な「WiBroFree」もある。プロモーション期間のみで比較すればKTがSKTよりもお得だ。

 現在のところWiBro専用のコンテンツはKTのみが用意しており、SKTはインターネット接続のみを提供している。SKTでは「ポータルや特化サービスなどの提供は、市場の状況を見て検討する」と説明。慎重な構えを見せている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年11月08日 更新
  1. 楽天モバイル網から「KDDI網への流入トラフィックが大きく減少」と松田社長 ローミングの現状に言及 (2026年11月06日)
  2. 「iPad mini」きょう発売 シリーズ初の防水と有機EL 「iPhone Duo」との価格差、誰向けか【まとめ】 (2026年11月06日)
  3. 12月から変わるahamoの新料金を検証 165円値上げでも“実質値下げ”になる人は? 他社とも比較 (2026年11月04日)
  4. 「iPhone Duo」を売るだけで1台12万円の利益 香港の発売日に起きた“買い取り狂騒曲”、昼には相場が急落 (2026年11月07日)
  5. NTTドコモが「不正アクセス事案」「5G SAの通信障害」について説明 不正アクセスでは「見舞金」の支払いも検討 (2026年11月06日)
  6. ドコモが業績予想を上方修正 好調な「ドコモ MAX」と「料金値上げ」の勝算、残るネットワークの課題とは (2026年11月07日)
  7. 「povoの新規加入が非常に順調に伸びている」背景は? 今後は「2枚目→メイン」利用狙う――KDDI松田社長 (2026年11月07日)
  8. もう一度使いたい「auのケータイ」はどれ? KDDI公式X反響 “INFOBAR”にG'zOne”――他にも名機たくさん (2026年11月07日)
  9. ドコモの通信障害が「復旧」 原因は「5G SA契約者を収容する交換機における輻輳」 (2026年11月06日)
  10. Suicaのキャンペーンまとめ【11月6日最新版】 teppayで20〜35%還元、1万JRE POINT還元も (2026年11月06日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー