D902iSでは左側面の中央部に位置していたワンプッシュオープンボタンが、D903iでは左側面の上部に移動した。これが押しやすさに影響するのかという声が寄せられた。
これは使う人の手の大きさや利き手、持ち方などによって異なるため一概にはいえないが、筆者の場合は少々押しづらくなった印象を受けた。
D902iSのように左側面の中央部にボタンがあると、端末の下の方を握ってボタンを押せるので、スライドオープンしたあと、ダイヤルキーに移動するまでの親指の動きが必要最低限で済んでいた。これがD903iのように上に移ると、手の小さい筆者の場合は端末全体を握らないとワンプッシュオープンボタンに指が届かず、押した後の親指の動きが大きくなってしまった。
ただ、ほかのスタッフからは「端末をしっかり握ってボタンを押せるので使いやすくなった」という声も挙がっているので、気になる人は店頭で試すことをお勧めする。
暗い場所で利用する際などに気になるのが、ダイヤルキーやソフトキーのバックライトの光り方。D903iでは、どのように光るのかという質問が寄せられた。
D903iは、ソフトキーもダイヤルキーも、キー自体が光る仕様。バックライトの色はオレンジ色のLEDが採用されている。
なおD903iは前モデルと同様、決定キーにLEDが内蔵され、不在着信がある時や通話・メールの着信時などに光って知らせてくれる。わりと派手に光るので、暗い場所でも着信したことがしっかり分かる。
今回も、読者からの声で一番多かったのが「もっさり感はどうなったのか」という質問だ。今回、動く状態で試せた「903i」シリーズ6モデル全般でいえるのは、“リアルタイムOSを採用していた時代のムーバやFOMAには、まだ追いついていない”ということだ。ただ、どのメーカーも、もっさり感の解消には特に力を注いでおり、代を追うごとに少しずつ改善されている。
D903iについても同様で、例えば(1)待受画面からメールボタンを押して新規メールを立ち上げる(2)待受画面からメニューボタンを押してメニューを呼び出す などの一連の動作をD902iSとD903iで比べたところ、D903iでは若干の速度の改善が見られた。
なお、今回試したのは開発途上機であるため、気になる人はD903iの発売後に、店頭の実機を試すことをお勧めする。
「ラジオを聴きながら、どんな操作ができるのか」という質問が届いた。音楽を聴きながらメールやフルブラウザ機能を利用できることは分かっているが(10月26日の記事参照)、FMラジオを聴きながら同様のことができるのだろうか。
試してみると、ラジオを聴きながらメールの送受信やGPSの測位は行えたが、iモードサイトやフルブラウザを使ったPCサイトの閲覧は行えなかった。
なお、ラジオを聴いている時に音声通話が着信した場合は、ラジオが一時中断するため、通話に対応できる。通話終了後はFMラジオが自動で再開する。
撮った写真をmicroSD内に保存している場合、端末側の操作で新しいフォルダを作成できると便利だ。この機能があるのかという質問が寄せられたが、D903iは前モデルと同様、外部メモリに新たなフォルダを作成する機能は備えていなかった。
スライドを閉じたまま、2.8インチディスプレイをファインダーにしてデジカメライクに撮影できるのがD903iのウリ。これまでは、横に構えて撮影しても写真は横位置で保存されず、その改善を望む声が届いている。
試してみたところ、D903iも前モデルと同様、横撮りした場合でも横位置では保存されない。microSDに写真を保存している場合は、いったん本体にコピーしてから、画像編集で回転処理を行うことになる。
D902iSに搭載されていた辞書は、D903iにも引き続き搭載されている。「明鏡モバイル国語辞典」「Gモバイル和英辞典」「Gモバイル英和辞典」が本体内に用意され、D903iを簡易電子辞書として利用できる。
※今回の検証および確認はあくまでも開発段階の試作機によるものなので、製品版では仕様が変わる可能性もあることをご了承いただきたい。
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