メニュー系操作のきびきび感は、P902i/iSと比べても大きな差は感じられなかった。双方を両手に持って見比べると、[クリア]キーで戻る際(操作を誤り、心理的に“早くして”と思いがちな場面)などで、気持ち速くなったかな、でも気のせいかなという程度だ。なお、リアルタイムOSを採用していたムーバP504iと比較してしまうと、やはりその差ははっきり体感できる。
iアプリとしてプリインストールされる「P-MoviePlayer」。パナソニック モバイル独自の動画コンテンツ配信サービスとして展開され、最大20Mバイトまでの動画コンテンツをダウンロードして楽しめるようになっている。
フォーマットは3GPP。iモーションと同じ3gp形式のものを用い、microSDに保存できる。ダウンロードできるコンテンツは著作権保護のため、電話番号や製造番号など端末固有の情報も含めて管理されるようで、本機で保存したmicroSD内のデータは他機種では再生できず、同じく、自作した3gp動画をmicroSDに保存してもP-MoviePlayerでは再生できない。ダウンロードを実行した同番号の同端末でのみ利用できることになる。
なおP-MoviePlayerは今後発売予定のHSDPA対応機「P903iX HIGH-SPEED」にも搭載予定。大容量のデータをダウンロードするため、下り最大3.6Mbpsを実現するP903iX HIGH-SPEEDでさらに便利に利用できそうだ。
P903iのカメラ機能はAFの搭載と画素数向上のほかに、操作インタフェースも若干リニューアルした。AF操作は、合焦のみの下キーと、合焦後そのままシャッターも切る決定キーで使い分けられる。
かつてAFカメラを搭載していたP900iは、発話と終話キーの間に[AF]キーが用意され、半押しでフォーカスを合わせ、そのままさらに押してシャッターを切る、一般的なデジカメのような仕組みを採用していた。片手/縦位置で構えることになるP900iはやや操作しにくく、また、合焦後に2秒ほど経過するとフォーカスロックが解除されてしまう仕様が旧“P”ユーザーの不満点だったようで、多くの質問が寄せられた。
P903iは下キーで合焦操作を行えば、デジカメでいうフォーカスロック状態にでき、意図的にキャンセル操作しない限り解除されない。
動画記録サイズは320×240ピクセル/176×144ピクセル/128×96ピクセル。フレームレートは最大30fps。本体への記録時はMP4フォーマットで、microSDへの記録時はASFフォーマットとなる。本体には約3.3Mバイト分のデータを保存できるという。
なお、手ブレ補正機能は動画撮影時にのみ有効となる。静止画撮影時への採用は今回見送られたようで、次期モデル以降への搭載が期待される。
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