1997年にプレイステーションで発売された「ファイナルファンタジーVII」の関連作品群を「COMPILATION of FINAL FANTASY VII」と呼ぶ。その1作品である「DIRGE OF CERBERUS LOST EPISODE −FINAL FANTASY VII−」(以下、「LOST EPISODE」)は、プレイステーション 2で発売された「DIRGE OF CERBERUS −FINAL FANTASY VII−」(以下、「DCFFVII」)では語られなかった物語が明らかになるガンアクションRPGだ。
「DCFFVII」のどの辺りを描いているかというと、4章から5章の間、主人公である「ヴィンセント・ヴァレンタイン」が神羅屋敷に向かうまでの場面となる。「DCFFVII」では長く描かれなかった部分だが、その間、ヴィンセントの身に何が起こっていたのか……それはぜひプレイして確かめていただきたい。
なお、「DCFFVII」では語られなかった物語を描いていることから、「DCFFVII」をプレイしていたほうが、「LOST EPISODE」をより楽しめることは間違いない。また、「DCFFVII」自体も「FFVII」のエンディングから3年後を舞台にしたタイトルである。すべてのタイトルをプレイしていれば、隅々まで「LOST EPISODE」を堪能することができるだろう。
ただし、「FFVII」「DCFFVII」をプレイしていないと「LOST EPISODE」が楽しめないかと言うとそうでもない。いくつか分からないキーワードが出てくるかもしれないが、ガンアクションRPGとして、単体でも楽しむことができるタイトルに仕上がっている。
「LOST EPISODE」では、移動や謎解きを行う「フィールドモード」、射撃による攻撃を行う「FPS バトルモード」を切り替えながら、ゲームを進めていくことになる。この際、フィールドモードではキャラクターの後方視点、バトルモードでは一人称視点となる。ゲームを始めると、まずは「ニューゲーム」「コンティニュー」「オプション(振動とボリューム)」「アップグレード」という4つの項目が現れる。
コンティニューは中断したデータからゲームを再スタートするもの。「LOST EPISODE」ではいくつかのポイントごとにオートセーブが行われ、そのポイントから再スタートする方法を採用している。途中でやめた場合、その場面からスタートするわけではないので注意したい。
アップグレードは「LOST EPISODE」を完全版にするためのもので、11月6日より提供が行われている。気になるのはステージなどの追加配信だが、プロデューサーを務めるスクウェア・エニックスの伊藤幸正氏いわく、「これ(完全版)がすべて。追加配信の予定はない」とのことだった。
基本操作についても説明しておこう。フィールドモードでは、十字キーで「移動」を行う。決定ボタンを一度押すとバトルモードに切り替わり、バトルモード時に決定ボタンを押すと銃を撃つ。体験したバージョンにはハンドガン、ショットガン、ライフルの3つが用意されていた。武器の切り替えはダイヤルキーにて行う。例えば、[1]キーにはハンドガン、[2]キーにはショットガン、[3]キーにはライフルが割り当てられている、といった感じだ。
バトルモードの解除は十字キーの上下で行い、左右は照準の移動となる。携帯の3Dアクションの課題とも言えるジャンプはないものの、十字キーの左右どちらかを2回連続で押すことにより、その方向へ側転による回避行動を行うことができる。
敵の所在はフィールドモード時に現れる8方向のリングで確認する。普段は白いリングだが、敵が近づくとその方向のリングの一部が黄色に変わる。この際、敵の方向に銃を構えてしまっても問題はないが、バトルモードは一人称視点ということもあり、死角(つまり後ろ)から攻撃を食らってしまうことがある。敵のほうを向けば照準は自動で合わせてくれるので、敵を目視できるようになってから、バトルモードに切り替えても問題はないはずだ。
実際にプレイした感想としては、PS2版に限りなく近いと感じた。携帯向けに最適化したというように、照準合わせなどは簡略化されており、FPS(一人称視点シューティング)初心者でも違和感なく楽しむことができるだろう。「FF」の名に恥じぬ、高いクオリティを誇るタイトルだけに、P903iとP903iX HIGH-SPEEDでしか楽しむことのできないことを、惜しまずにはいられない。
コンテンツ名 | DIRGE OF CERBERUS LOST EPISODE −FFVII− |
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料金 | 無料 |
ジャンル | ガンアクションRPG |
対応機種 | P903i、P903iX HIGH-SPEED プリインストール専用 |
備考 | 完全版(フルボイス版)は要アップグレード |
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