“京ぽん4代目”これまでとの違いは?――「WX320K」の進化ポイントを探る:京セラ「WX320K」開発陣インタビュー(1/2 ページ)

» 2007年02月16日 23時59分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 ウィルコムの京セラ製端末「WX320K」は、約1年半ぶりに登場した「京ぽん」の新モデルだ。京ぽんシリーズはこれまで、WebブラウザとしてOperaを搭載した初代「AH-K3001V」(京ぽん)、Bluetoothや1.3メガカメラを搭載したハイエンド機の「WX310K」(京ぽん2)、シンプルなエントリー向けのモデル「WX300K」(シンプル京ぽん)と、ユーザーニーズに合わせてラインアップを増やしてきた。

 今回発売されたWX320Kは、どんな性格の“京ぽん”なのか。WX320K企画開発を担当した、京セラ 通信システム機器統括事業部の西村二郎氏に話を聞いた。

誰もがヘビーユーザー。ウィルコムユーザーにマッチする端末開発とは?

photo 京セラ 通信システム機器統括事業部の西村二郎氏

 WX320Kは高度化PHS規格の「W-OAM」と、4xパケット通信に対応する折りたたみ型の音声端末だ。通信速度は最大で204kbps。従来の京ぽんよりも高速なパケット通信が行える。また、電波状態に応じて変調方式を切り替えるため、“基地局から遠い”あるいは“ビルや地下街などの奥まった場所”など電波状態の悪いエリアでも、音声通話が途切れにくく、安定した通信ができる。

 そのほかのハードウェア面では、メインディスプレイにQVGA表示対応の2.2インチ液晶を搭載し、有効130万画素のCMOSカメラを採用した。もちろん内蔵するWebブラウザはOpera。USB端子を用意し、PCとのデータ転送やUSB充電にも対応。と、こうして見てみると京ぽん2とあまり変わらない印象だ。

 しかし、Bluetooth機能や外部メモリスロットを搭載しておらず、音楽・動画再生にも対応しないなど、いわゆるハイエンドモデルとは違った構成になっている。その一方で、RSSリーダーやJava(MIDP2.0)の実行環境といった、これまで対応が待たれていた新機能を盛り込んだ。

 こうしたポジションのWX320Kについて西村氏は、「ハイエンドでも、エントリーでもない。新しい京ぽんとして企画した」と話す。音声通話とデータ通信、双方の定額プランを用意するウィルコムなら、比較的廉価なプランで通話もデータ通信もふんだんに使える。携帯電話と違い、より多くのユーザーがヘビーユーザーになる可能性が高いという。

photophoto

 「ウィルコムユーザーは音声もネットもたくさん使う傾向があり、これはWX310KとWX300Kのユーザーでも同様です。新しい端末を企画する際、これまでのハイエンドやエントリーといった枠組みではなく、ニーズに即した機能を見極め、搭載する必要がありました」(西村氏)

 エントリーモデルのようなシンプルさでありながら、機能によってはハイエンドモデル並みのスペックをも持つWX320K。「強いて言えばWX320Kは、ネットに強いミッドレンジクラスの端末になる」(西村氏)という。

ネットに強い京ぽんとは?

 WX320Kが持つテーマとは、“ネット”だという。

 携帯に先駆けてフルブラウザを搭載しSMTP/POPメールに対応するなど、ネット利用に向いていた京ぽんシリーズだが、WX320Kではその長所をさらに伸ばしている。W-OAMによる高速化で、PC向けサイトもこれまで以上に快適に閲覧でき、圏外になりにくくなった。

 Java環境については、WX310K(京ぽん2)と同時に発表された「WX310SA」(洋ぽん2)が対応していたが、京セラ製PHSとしてはWX320Kが初めて対応した。「WX310Kユーザーはもちろん、WX300Kユーザーからも『ちょっとした待ち時間などに、ミニゲームで遊びたい』という要望が多く寄せられました。サードパーティによるJavaコンテンツも豊富にそろってきており、トレンドスペックとして欠かせないものでした」(西村氏)と、ユーザーから熱い要望があったことを明かした。

 ハイライトは、Operaのオンラインサービス拡充だ。WebブラウザはWX310Kと同じバージョンだが、RSSリーダーやフォトアルバムなどの機能が「Operaサーバーサービス」として新たに追加された。これらはオペラソフトウェアから提供されるオンラインサービスで、対応する端末は現在のところWX320Kのみ。もちろん利用は無料だ。

photophotophoto Operaサーバーサービスの管理画面(左)。各サービスにはOperaメニューやブックマークメニューからアクセスできる
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