P703iは、カーボン柄の“グラファイトブラック”、赤ワインのような“バーガンディレッド”、ミラー調の“クロムシルバー”の3パターン展開となる。“何色”でなく“何パターン”としたのは「それぞれまったく異なる表情を持ち、どれも受ける“質感”が違う」(富澤氏)ためだ。では、この“3パターン”はどんな経緯で選ばれたのだろうか
「膨大な量の色サンプルや質感を試し、市場調査なども含めた議論の末、決定しました。例えば、グラファイトブラックもただの黒色ではありません。うっすらと見えるカーボン柄を盛り込むことで、今までにない“黒”を表現できたと思います」(富澤氏)
バーガンディレッドはボディベースを黒とする、赤/黒のツートーン配色となる。背面パネルの赤もグラファイトブラックと同様に、単なる真っ赤ではなくボディの黒と自然になじむよう微妙に黒系統の色を混ぜた、濃く深い赤に調合されている。
「バーガンディレッドを赤/黒のツートーンにしたのも、ボディの赤とじんわりなじませたいという考えがあったからです。“真っ赤”は、どちらかというと新しいもの好きの若者/派手でカッコイイというイメージが出せますが、ここに微妙に黒を加えるとグッと大人っぽくなります。」(富澤氏)
クロムシルバーもそう。こちらもぴかぴかの鏡調ではなく、カラーネームの通り、クロムによる若干の“鈍み”をあえて加えた。ステンレスという金属素材に塗装されることと相まって、このカラーは特に“素材感”が感じられる仕上がりとなっている。
「触った瞬間──“冷たい”。ここがかなりのポイントです。」(富澤氏)
……すごく分かりやすい。樹脂素材に触れて“冷たい”とはあまり感じない(冬期の“冷えていた”とはやや意味が異なる)。ボディにステンレスを採用した本機ならではの表現であり、かつその“素材感”がどんなものか、なんとなく想像できよう。
「薄くてぎっしり。冷たくて重い……。こんなところに高級さを感じることがありますよね。数値化できるものではありませんが、身の回りにもありませんか」(富澤氏)
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うっすらと見えるカーボン柄を盛り込むことで、今までにない“黒”を表現した 「グラファイトブラック」 (このムービーをご利用いただくにはFLASHプラグイン(バージョン8以上)が必要です。ムービーはこちらからでも参照できます) |
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単なる真っ赤ではなく、ボディの黒と自然になじむよう微妙に黒などの色を混ぜた、深みのある赤に調合した「バーガンディレッド」 (このムービーをご利用いただくにはFLASHプラグイン(バージョン8以上)が必要です。ムービーはこちらからでも参照できます) |
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あえて若干の“鈍さ”を加え、金属の質感を演出する 「クロムシルバー」 (このムービーをご利用いただくにはFLASHプラグイン(バージョン8以上)が必要です。ムービーはこちらからでも参照できます) |
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