マイクロソフトは、ウィルコムのスマートフォン「W-ZERO3」シリーズ向けに、Windows Liveの主要機能が利用できる「Windows Live for Windows Mobile」の提供を開始した(4月11日の記事参照)。インスタントメッセンジャーやWebメールがW-ZER03シリーズで利用でき、コミュニケーションツールとしての可能性をさらに拡大してくれる。
Windows Live for Windows Mobileはその名の通り、マイクロソフトのオンラインサービスであるWindows LiveをWindows Mobile環境で利用するための統合ソフトだ。今のところサービスはウィルコム向けのみで、W-ZERO3シリーズが世界初、かつ唯一の対応端末となる。
主なツールはインスタントメッセンジャー(以下、IM)の「Windows Live Messenger」、Webメール「Windows Live Hotmail」、ブログや写真の共有サービス「Windows Live Space」、そして検索サービスの「Windows Live Search」の4つ。PCとまったく同じように使えるわけではないが、W-ZERO3シリーズをますますPCに近づけてくれるのは間違いないだろう。
インストール用パッケージは、端末からウィルコム公式サイトにアクセスした場合のみダウンロードできる。ダウンロードはパケット通信料のみで行え、月額利用料は不要だ。インストールパッケージのサイズは約2Mバイトあるが、2xパケット通信でダウンロード際でも数分で完了。インストール作業を含め、使用開始まで10分も要さなかった。
なお、サービスの利用に必要なWindows Liveアカウントは、事前にPC向けのWindows Liveで取得しておく。Windows Live for Windows Mobileでは新規アカウントが作れないので、初めてこのサービスを使うユーザーは注意が必要だ。
Windows Live for Windows Mobileの機能の中で期待したいのは、IMであるWindows Live Messengerだろう。旧サービスとなる「MSN Messenger」に関しては、Pocket PC 2002時代から提供されており、筆者も日本ヒューレット・パッカード(日本HP)の初代「HP iPAQ」とCFカード型のAirH"通信カードを組み合わせてよく利用していた(iPAQのROMアップグレードに加え、MSN Messengerのダウンロードも必要だったが)。
また、国内向けのWindows Mobile 2003を搭載したPDAは、そのほとんどがMSN Messengerを標準搭載していた。しかし、W-ZERO3以降のWindows Mobile 2005(日本語版)採用端末は、なぜかIM機能がカットされていて、そのためユーザーは互換IMである「aglie Messenger」などの利用を余儀なくされていた。iモードやEZ web端末向けにはアプリが提供されていたので、W-ZERO3シリーズユーザーはかなり気をもんでいたのではないだろうか。
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