モバイル用のWindows Live Messengerは、過去のWindows Mobile 2003向けMSN Messengerと比較すると操作性が大幅に改善されている。メンバーの一覧画面と会話画面が、同一階層のままタブ表示となり、画面の切り替えが非常に容易で複数メンバーとの会話も楽になった。メッセージ入力中を除けば、[左]/[右]キーでタブ画面を移動でき、会話画面は[上]/[下]キーで移動できる。絵文字入力もメニュー画面から行え、ほとんどの操作はキー操作のみで行える。スタイラス操作が必要なのは、会話ログのコピー作業くらいだ。
機能がPC用のそれに近づいたのもうれしい点だ。メンバー一覧画面で任意のユーザーを選択して少し待つと、メンバーが設定した画像をアイコンとして表示し、タブにも反映される。Windows Liveサービスではオリジナルアイコンをサーバに保存でき、PC環境のアイコンがモバイルでもそのまま利用できる。
アニメーションを送受信する「ウインク」はサポートしないが、「シェイク」の受信には対応しており、受信時の振動機能もある。ログインしている必要があるが、端末をポケットやケースの中に入れたままでもIM受信を確認できるわけだ。
さらに、各種ファイルの送受信にも対応した。「画像」「音声メモ」「ファイル」と区別されるが、「ファイル」を使えば実質どんなファイルでも送信できるし、受信に関しても、これといった制限はない。
通信速度の面で制限はあるが、オフィス文書も問題なく送受信できる。メールソフトやWebブラウザベースのファイル転送サービスを利用するよりも手っ取り早い。また音声メモは左ソフトキーを押すと録音を開始し、再度左ソフトキーを押すと音声メッセージとして送信する。文字入力が面倒な場合などにもさっと伝言が遅れる。
Windows Live Messengerはバックグラウンドでも動作し、Today画面でログインメンバーを確認したり、受信したメッセージを確認できる。メッセージを受信した場合には効果音で通知が行われるほか、左ソフトキーの割り当てが「ライトメール」から「messnger」になり、簡単にIM画面に切り替わる。
また、Webブラウジング中にIMメッセージを受信すると、タスクバーのバッテリーマーク部分が人型のアイコンに代わり、ここをタップすることでIM画面に切り替えられる。
マイクロソフトのIMサービスに関してW-ZERO3シリーズユーザーは随分と待たされた感もあるが、Windows Live Messengerは期待を裏切らないできばえといえそうだ。
なお、バックグラウンドで動作させたときに注意が必要なのは、[終話]キーを押すなどしてネット接続を終了しても、サインイン状態であれば再接続を開始してしまう点だ。料金プランが定額制ならばともかく、従量制の場合は通信料金に直結する。利用しないときはサインアウトを忘れないよう注意したい。
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