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» 2007年05月09日 16時13分 公開

「これからが、我々の本当の力の見せ所」──ソフトバンク孫正義氏 (2/2)

[園部修,ITmedia]
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CM好感度で2006年度第3、第4四半期連続1位

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 ブランドイメージの向上という点では、東京ミッドタウンの広告ジャックや、高感度の高いCMの投入など、積極的かつ斬新な広告展開を行ったことで、企業CM好感度が大きく向上。サントリーや任天堂、日本コカ・コーラ、トヨタなど、そうそうたる企業がひしめく中で、2006年度第3四半期で総合1位、続く第4四半期でも総合1位を獲得するという快挙を成し遂げた。ちなみに第3四半期はKDDIが7位、ドコモは15位となっており、両社を押さえてのナンバー1ということで感慨もひとしおだったようだ。調査結果によると製品の試用意向も高かったとのことで、現在の状況が数年前のKDDIとよく似ていることから「これは何かの前兆ではないか(数年後にはKDDIのような人気を得られるのではないか)と勝手に思っている」と孫氏は話した。

PhotoPhotoPhoto CMの好感度は並み居る企業を押さえ、2006年度第3四半期と第4四半期に連続て1位を獲得。それと同時に“使ってみたい”という試用意向も増えているという

 ちなみにCM総合研究所では、ほんの1年ほど前まで、ソフトバンクというブランドは一般消費者にほとんど知られていない状況だったのに、これほどの短期間で一気に多くの国民に知れ渡ったことで「奇跡に近い」とコメントしているという。

 営業活動でも、量販店、法人、ショップ、併売店の各チャンネルに対して、引き続きさまざまな販売促進策を打っていくと孫氏。特に量販店では、新規獲得ユーザーの中でソフトバンクが占めるシェアが全社平均を上回っており、「ドコモやauと同じ売り場で売っていれば、ソフトバンクを選んでくださる方が増えてきていると認識している」(孫氏)。今後も量販店との強い関係を生かして積極的に販売していく。

 複雑な販売方法で何かと話題になった割賦販売制度「新スーパーボーナス」は、「業界の将来を見据えたモデルをいち早く導入できたケース」だと孫氏は胸を張った。総務省のモバイルビジネス研究会では端末料金と通信料金の切り離しや販売奨励金の見直しなどが議論されているが、割賦販売はそれを先取りしたものだとする。実際、これによって「ホワイトプラン」という非常に低価格な料金プランを打ち出すことができた。またユーザーに2年間の契約を約束してもらうことで、長期の安定ユーザーが獲得でき、解約率が低減して収益の改善につながるとの見方を示した。直近では、全体の約8割、個人の約9割が割賦販売での端末購入を選択しているという。

PhotoPhotoPhoto 端末の割賦販売制度は、端末料金の通信料金の切り離しにつながる独自の施策。最近では全体の8割、個人では9割が割賦販売を選択している。総務省のモバイルビジネス研究会でも検討されている課題を解決しうるモデルだと胸を張る

 なお、好調な都市部に比べて、量販店が少ない地方部ではまだ大きな純増が見られない同社。この点について質問されると孫氏は「基地局も地方まで行き渡ってきた。今後はソフトバンクモバイルの専売ショップを増やしていく計画もあるので、2007年後半には地方部も立ち上がってくると見ている」と話した。

インターネットに強いソフトバンク

 このほか孫氏は、第三者機関による調査結果として「インターネットサービスの強さ」という点でソフトバンクモバイルがドコモやKDDIを抜いたことを紹介。Yahoo!との連携を含め、ソフトバンクグループの総力を挙げて続々と付加サービスを投入していくことで、ARPUの向上を目指すとした。Yahoo!BBと同様に、基本料金以外にもユーザーに喜んで利用してもらえるようなサービスを追加して、あらゆる形で1顧客当たりの収益機会を増やしていくという。

PhotoPhotoPhoto グループの総力を結集して携帯電話事業を推進していく

 孫氏は「携帯電話は、話すための“ボイスマシン”からデータ通信を行う“データマシン”へと進化しつつある。現在は、野球で言うと後攻で守っている状態。裏の回になれば攻めに入る。インターネットの時代には、携帯業界の主戦場もインフラからコンテンツにシフトしていく。インターネットに強いソフトバンクが、そのポジションを高める時代が必ずやってくる」と話し、携帯業界のナンバーワンを目指して突き進んでいく姿勢を強調した。

 なお番号ポータビリティ開始後の状況については「結果はよかったと考えている」との感想を話した。「ボーダフォンを買収する際には、ソフトバンク社内でも“沈みゆく船”を買ってしまうのではないかという懸念があった。また番号ポータビリティで劇的にユーザーが減る恐れもあったが、結果は順調に純増幅を伸ばしている。携帯事業は、社内では“十年戦争”と呼んでいるくらい長い戦いなので一喜一憂はできないが、グループの総力を結集し、不退転の覚悟で着実にこの事業を伸ばしていく」(孫氏)

 最後に同氏は「これからが、我々の本当の力の見せ所だ」と自信を見せた。

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