「Advanced/W-ZERO3[es]」(以下、Advanced[es])のキーロックは、「W-ZERO3[es]」同様のスライド式で、ポケットの中に入れたままでも確実にロックできる。ただし、位置が左側面から右側面に移っている。
ちなみに、初代「W-ZERO3」のキーロックは縦横切り替えボタンを長押するタイプで、Today画面でしかキーロックできない仕様だった。
ほかの音声端末と比べ、これまでのW-ZERO3シリーズは着信音を最大にしても音量が小さく、改善を求める声があった。特にW-ZERO3[es]では小さかったが、Advenced[es]ではどうだろうか。
着信音の音量を最大設定にしてAdvenced[es]とW-ZERO3[es]を比較すると、明らかにAdvenced[es]のほうが音量が大きい。W-ZERO3と同程度か、少し大きいと思えるレベルだ。
ただ、Advenced[es]のスピーカーユニットは従来機よりも小型になっているようで、これまでのW-ZERO3シリーズと比べると音質は低く、音量を大きくした際に音割れしやすいようだ。プリセットされた着信音でも、音量を90%以上にすると音割れが起こる。
W-ZERO3シリーズのスピーカーはモノラルで、音楽再生用としてはあまり期待できず、Advenced[es]も同様だ。ただ、最大音量が大きくなったことは、大きな改善と言える。
W-ZERO3[es]をマナーモードに設定すると、システム音量がゼロになるため、スピーカーはもちろん、イヤフォンからも音が一切出ない。この仕様は、Advenced[es]も同じだ。
ただ、マナーモードをカスタマイズできる点もW-ZERO3[es]から変わっていない。そのため“着信音はオフでシステム音量はオン”という設定にすれば、マナーモード中に着信音は鳴らないが、音楽は鳴るようにできる。
音量設定については従来機から改善されている部分もある。スピーカー音量とイヤフォン音量を個別に設定できるようになったのだ。例えば、スピーカー音量を小さくしたまま、ヘッドフォン音量を大音量にすることもできる。この設定であれば、イヤフォン端子が何かの弾みで外れても、本体から大音量が響き渡るというトラブルも防げる。
また、通話時の音量も内蔵スピーカーとイヤフォンマイクで個別に調整できるようになるなど、細かい改良が進んだ。これまでに比べ、内蔵スピーカーとイヤフォン(イヤフォンマイク)の音量コントロールをうまく行えそうだ。
W-ZERO3[es]で着信やアラーム時にバイブレートを設定すると、ボディから振動ノイズが発生していた。
Advenced[es]のスライドボディは、W-ZERO3[es]よりもユニット間の隙間が小さくなりたわみも少なった。いわゆる“建付け”は良くなっている。しかし、バイブ動作時はスライド用のレールが接触するのか、やはりノイズが発生する。この点はW-ZERO3[es]から改善されていない部分だ。
※今回の検証および確認はあくまでも開発段階の試作機によるものなので、製品版では仕様が変わる可能性もあることをご了承いただきたい。
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