手のひらに世界初の「BRAVIA」を――“BRAVIAケータイ”「SO903iTV」が生まれるまで開発陣に聞く「SO903iTV」(2/3 ページ)

» 2007年08月06日 11時45分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

記録色より記憶色を強調

photo プロジェクトマネジャーの高橋氏

 では具体的に、BRAVIAらしい映像美とはどのようなものだろうか。SO903iTVが搭載するのは3インチワイドQVGA(240×432ピクセル)液晶で、基本的には「SO903i」と同じものだ。また、SO903iにもBRAVIAのコントラスト補正技術と鮮鋭感度向上技術を組み合わせた携帯向け高画質エンジン「RealityMAX」が搭載されているが、SO903iTVのモバイルBRAVIAエンジンとの違いはどこにあるのか。

 「SO903iはBRAVIAの技術を使ったRealityMAXを採用していますが、カメラで撮影した画像をより美しく表示するといった、あくまでケータイコンテンツ向けの機能になります。モバイルBRAVIAエンジンは、RealityMAXにワンセグ視聴時の絵作りをするための機能を追加したもので、根本は同じですが目的が違います」(高橋氏)

 モバイルBRAVIAエンジンで可能になった理想の絵作りとは、主に赤と緑を強調し、記録色よりも記憶色を鮮明にするというものだ。これは、BRAVIAの“感動には色がある”というコンセプトにマッチするチューニングでもある。

photophoto ワンセグアンテナは根元が伸縮し、縦向きにしても伸ばすことができる(左)。「TVスタイル」にしたSO903iTV。ワンセグ用アンテナの下に、テレビの起動ボタンやチャンネル切り替え、ボリューム調整のボタンがある(右)

 「SO903iとSO903iTVは同等の液晶パネルを使ってはいますが、重視する機能が違うため高画質技術エンジンの性格が異なります。SO903iの場合は、あくまでケータイコンテンツをいかに美しく描画するかを重視していますが、SO903iTVの液晶はワンセグ放送を美しく描画するために、表示可能な色域を広げています。どっちが上か下かではなく、得意とする利用シーンが違うんです」(高橋氏)

 テレビとして表現力を向上させる一方、「ワンセグの限界を越えられない部分」に関しては機能を割り切っている。例えば、ワンセグ時に選択できる画質モードは「標準」「シャープ」「ダイナミック」の3種類で、テレビブランドが付くワンセグ機にしては、やや選べるモードが少ない印象だ。

ワンセグにおける画質(左)と音質(右)の設定画面

 「ワンセグの解像度は320×240ピクセルで、フレームレートは15fps。その表現力にはどうしても限界があります。開発段階ではさまざまな画質モードを試しましたが、あるレベルから本当に違いが分からなくなる。実用的ではないモードを用意するのは無駄ですから、はっきりと違いの分かるモードのみを搭載しました」(西村氏)

 一方で、ワンセグ視聴時のサウンドモードは「ノーマル」「ナチュラル」「ニュース」「スポーツ」「映画」「音楽」と6つ用意されている。これはなぜだろうか?

 「ワンセグは、リビングのテレビに比べて“ながら見”する機会が多いですよね。そうすると画面をじっくり見るというより、音声だけを聞く時間のほうが長くなります。ワンセグの音声はFMラジオなみに高音質ですから、より良い“ながら見”のためにも音声周りは手厚くしたかったのです」(西村氏)

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