2007年第2四半期は、世界の携帯電話販売がおよそ17%増加した。調査会社Gartnerが8月23日、このような調査報告を発表した。
同四半期の世界携帯電話販売台数は2億7090万台と、前年同期から17.4%拡大した。アフリカ、ラテンアメリカ、アジア太平洋地域の新興市場が成長の原動力になったとGartnerは述べている。同社は、2007年通期の販売台数を11億3000万台と予測している。
ベンダー別で見ると、首位は依然としてNokiaで、36.9%のシェアを占めた。ハイエンド端末が好調だったという。Nokiaは西欧などの成熟市場だけでなく、新興市場でもシェアを伸ばしており、今年後半も好調が続くとGartnerは予想している。
Motorolaは製品ポートフォリオがやや古く、需要が振るわずに苦戦したものの、2位を維持した。ただしシェアは前年同期の21.9%から14.6%に低下した。3位のSamsungはシェアを2ポイント伸ばして13.4%とし、Motorolaに迫っている。
社名 | 2007Q2販売台数 | 2007Q2シェア(%) | 2006Q2販売台数 | 2006Q2シェア(%) |
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Nokia | 99,958.6 | 36.9 | 77,748.1 | 33.7 |
Motorola | 39,486.1 | 14.6 | 50,532.7 | 21.9 |
Samsung | 36,191.8 | 13.4 | 25,757.5 | 11.2 |
Sony Ericsson | 24,317.5 | 9.0 | 15,308.9 | 6.6 |
LG | 18,433.4 | 6.8 | 14,639.6 | 6.3 |
その他 | 52,484.1 | 19.3 | 46,764.1 | 20.1 |
合計 | 270,871.5 | 100.0 | 230,750.9 | 100.0 |
(資料:Gartner) |
地域別では、アジア太平洋地域の販売台数は9550万台で、前年同期から40.7%伸びた。中国で引き続き急速な成長が見られ、インドは季節的要因からやや低調。オーストラリアは買い換え需要で好調だった。
また日本は販売台数1210万台で、前年同期から10.3%増えた。ただし前四半期からは17.5%の減少となっている。
東欧、中東、アフリカは前年同期比5%増の4600万台。主にローエンドとミッドレンジ端末が伸びたが、3G携帯電話の売り上げもここ数四半期は増えてきているという。一方、西欧は同11%増の4540万台。「iPhoneが9月に欧州で立ち上げられるという噂があり、今年後半はさらに盛り上がる」とGartnerは予測している。
ラテンアメリカは前年同期比24%増の3050万台。母の日のプロモーションやGSMへの移行が続いていることが後押しとなった。北米は同7%増の4140万台で、特にiPhoneの独占キャリアであるAT&Tが好調だったという。
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