ウィルコムが9月28日、総務省に2.5GHz帯を利用した次世代高速無線通信の免許を申請した。申請にあたっては、既存の3Gキャリアが単独で申請できないという制限が設けられているが、ウィルコムはこれに該当しないことから単独で申請を行った。
ウィルコムは、この周波数帯を利用して次世代PHSを展開する計画。現行のPHS技術に、OFDMやMIMOなどの新技術を付加し、最大20Mbpsの高速通信が可能な通信システムを構築する。
PHSの特徴となるマイクロセルシステムによるエリア化を次世代PHSでも推進するとし、これにより総務省が義務づける「5年以内で人口カバー率50%」という指針もクリアできるとアピール。また、中国や台湾などのアジア地域でPHSが普及していることを挙げ、海外でPHS事業を展開するキャリアからも後継システムとして期待されているとした。
2.5GHz帯を利用した次世代高速無線通信の免許については、イー・アクセスとソフトバンクがISPら6社と、KDDIが京セラ、米Intel、JR東日本ら5社と、ドコモがアッカネットワークスと組んで申請する方針を打ち出している。いずれのキャリアも、WiMAX方式で事業を展開する予定だ。
イー・アクセスとソフトバンク、WiMAX事業で提携──ISPら6社も出資
「KDDI連合」京セラ・Intel・JR東日本ら6社でWiMAX申請へ
アッカとドコモ、“2.5GHzでWiMAX”の事業免許取得で提携
WiMAX免許、ドコモ、KDDI落選のシナリオ
2.5GHz帯の争奪戦、始まる──総務省、9月10日から認定申請を受付
2.5GHz帯、既存の3Gキャリアには割り当てない方針──総務省Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.