メディアフロージャパン企画とKDDIは11月27日、携帯端末向けマルチメディア放送「MediaFLO」無線局の実験局免許取得を発表、同日から国内MediaFLOサービスの実用化に向けた屋内での実証実験を開始する。
MediaFLOは米Qualcommが推進する携帯端末向けのマルチメディア放送配信技術およびサービス。周波数利用効率が高く、リアルタイム視聴のほか、コンテンツを自動的に受信し、蓄積しておけるクリップキャスト配信を可能とする特徴などを持つ。
メディアフロージャパン企画は2005年12月に設立した、KDDI 80%、クアルコムジャパン 20%の出資比率からなるMediaFLOサービスの企画会社。ちなみにソフトバンクも、同社が100%出資するMediaFLOサービス展開を企画する会社「モバイルメディア企画」を2006年7月に設立している。
同社は2006年10月から5カ月、シールドルームにおいて有線接続による干渉実験などの基礎実験を実施。今回の実験局免許取得と基礎実験の成果をもとにMediaFLO波を使用した屋内電波伝搬状況、実験用番組における画質・音声品質や切り替え機能、IPデータキャスティング機能に関するアプリケーション動作などの確認実験を行う。
実験用番組はIMAGICA TVやNHKエンタープライズ、キッズステーション、スター・チャンネル、スペースシャワーネットワーク、日経シー・エヌ・ビー・シー、バンダイチャンネル、ブルームバーグ・エル・ピー、よしもとクリエイティブ・エージェンシーなどのコンテンツホルダが提供。実証実験は東京・原宿のKDDIデザイニングスタジオで、同日から2009年3月末まで実施する予定としている。
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