ケータイカメラの理想としては、設定変更を何もしなくてもただシャッターを押せばきれいに撮れる……ことあるが、さすがにフルオートで完璧なカメラをケータイの中に搭載するのは難しく、きれいに撮ろうと思ったら、どの端末もあれこれ設定をしなければならないケースが出てくる。
まずはマクロ。ほとんどの機種は被写体との距離20センチくらいまで通常のAFモードで、それより近い被写体を撮る時は“マクロモード”に変更する必要がある。SH905iだけはちょっと遠め(25センチくらい)でマクロモードにしなければならないようだ。
なお、D905iとF905iで近距離撮影を試みると、実際にはピントが合ってないのに「合焦音」がして、ピントが合ったことを示す緑色の枠が表示されるケースが少し多かった。よってそれに惑わされず、近距離で撮影するときはマクロモードにすることが望ましいといえる。
マクロモードへの切り替えが最も手早くできるのはP905iだ。撮影時に上キーの操作だけでフォーカスモードが切り替わる。D905iとF905iは[#]キー、SHは[3]キーにマクロモード切り替えのショートカットが割り当てられている。N905iは撮影モードの中の「接写」を使う。SO905iはショートカットがなく、メニューから設定する。
実撮影時には20センチほどまで寄れればたいていは大丈夫であるシーンも多いが、料理や花、コスメなど、寄って撮ることが多い人はマクロの使いやすさをチェックすべしだ。
もう1つ、近距離撮影時に役立つ機能の1つにフォトライト(撮影補助用ライト)があるが、F905iとSH905iには備わらない。正確にはF905iはメニュー項目にライトのオン/オフ項目がある。しかし、オンにしても着信通知などイルミネーション用として使われるLEDがディスプレイの先端でほわんと光るだけで、撮影補助光としてはあまり役に立たなかった。
それ以外に撮影時によく変更したくなる設定としては、明るさ(露出補正)、ホワイトバランス、ライトのオン/オフ、手ブレ補正のオン/オフがある。
D905iとF905iは撮影メニューと設定メニューが分かれており、撮影メニューは左/右のキーでさっと入れる。画面上にそのときの設定がアイコンで並び、それがそのままポップアップメニューとなる仕組みだ。分かりやすいし、間違えることも少ないだろう。
N905iとP905iも同様に、撮影メニューとサブメニューに分かれている。この2機種は基本的な操作系がほぼ同じだが、手ブレ補正のオン/オフに関して、P905iは撮影メニューにあるのにN905iにはない。SH905iはアイコンが並ぶお馴染みのメニューとなる。
なお、N905iとSH905iはデジカメスタイル時も(ボタンが小さくて、少し使いにくいのではあるが)、メニュー操作が可能だ。
SO905はタブに分かれたメニューで構成する。ただ、SO905iはデジカメスタイル時に詳細な撮影設定操作ができないのは少し難点。デジカメスタイル時に操作できるのはデジタルズームとAFモード、フォトライトのオン/オフだけとなる。
N905iはメニューの各項目に数字のショートカットキーも割り当てられている。それを覚えればもっとも素早く設定変更が可能だ。例えば、手ブレ補正オンは[6]→[1]、人物モードにするには[3]→[2]という感じ。そのほかD905iはスピードセレクター、SHはTOUCH CRUISER、各機種独特の操作デバイスでのメニュー操作も可能だ。
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