低額でPCメールの受信確認──ソフトバンク「ホワイトプラン+S!ベーシックパック」の活用短期集中企画 安価なソフトバンクケータイを使い倒す(1/2 ページ)

» 2008年04月14日 10時52分 公開
[小林哲雄,ITmedia]

 前回、筆者は「携帯端末でPCのメールを受信したい」という野望を実現するため、ソフトバンクモバイルのプリモバイルで、「メールし放題」オプションを使って実質月額1500円でメールを活用する方法を考えてみたが、実際問題として、わざわざプリペイド契約をする、あるいはプリペイドケータイを常用している人というのはそう多くないだろう。

 ほとんどのユーザーは、ソフトバンクモバイルの携帯でメールを使う場合、「ホワイトプラン」と「S!ベーシックパック」の組み合わせで利用しているのではないだろうか。そこで、前回紹介したメール受信環境に近いものを、より一般的な契約で実現できないか考えてみた。

ホワイトプランとS!ベーシックパックで実現するには

 「プリモバイル+メールし放題」のケースでは、メールの送受信は完全固定料金で利用できるが、通常契約でS!ベーシックパックを使用すると、メールはデータ量に応じたパケット通信料がかかるため、“固定料金でメール受信し放題”というわけにはいかない。しかし、それに近い環境を実現する方法がある。“メールの冒頭の文字だけ受信”するテクニックだ。

 ソフトバンクモバイルのMMSサービス、S!メールの受信料は、全角最大128文字相当まで無料。「システムからの挿入文によって、受信通知に含まれる本文が減少する場合があります」という注意書きはあるが、いずれにせよ“メールが来たかどうか”は無料で確認できる。

 ここで携帯のメール受信設定を確認してみよう。機種によって多少の差があるものの、S!メールの受信はだいたい下の3つの選択肢から選べるようになっているはずだ。

  • 自動受信
  • 手動受信
  • 電話番号のみ自動受信

 なお「電話番号のみ自動受信」は、より高機能な最新モデルなどでは「指定自動受信」などとなっていて、電話番号だけでなく、アドレス帳に登録されているものだけ、あるいは特定の条件にマッチするものだけ、といった条件指定もできる。

PhotoPhoto 端末によって若干の違いがあるが、S!メールの受信設定には「自動受信」「手動受信」「電話番号のみ自動」といった選択肢が用意されている。自動受信になっていると常に全文受信してしまうので、手動受信もしくは電話番号のみ自動にしておくと、パケット通信料を抑えつつメールの確認ができる

 さてS!メールの場合、手動受信か電話番号のみ自動受信にしておけば、最初の通知にパケット通信料はかからず、メールの本文はサーバに蓄積されるわけだ。サーバへの問い合せやサーバのメールの削除にもパケット通信料はかからない。

 手動受信と電話番号のみ自動受信の違いは、手動受信がすべてのS!メールを冒頭部分しか受信しないのに対し、電話番号のみ自動受信にすると電話番号アドレスあてのメール(ソフトバンクユーザーからのSMS)は全文受信する点だ。ホワイトプランを利用しているなら、サイズにかかわらずソフトバンクケータイ間のメール送受信は無料なので、電話番号のみ自動受信に設定するのがいいだろう。

 ちなみに無料で届く“全角128文字相当の文字”は、テストしてみたところおよそ100〜110文字程度だった。PCからのメールでちょっと長いメールヘッダがついていると、内容の把握までは難しい場合がある。しかし“分かっている人”ならば、その文字数で意思を伝えることもできる。

PhotoPhotoPhoto 100文字程度の内容なら全文を確認することも可能(左)。しかしメールマガジンのようなものになると内容はほぼ判別できない(中央)。もっともメルマガのたぐいはすぐに内容を確認する必要もないので問題はなさそうだ。表示される文字列が省略されてしまうのは、本文だけでなく表題も含まれるのが悩みどころ(右)。この画面の本当の表題は「本日、予定されている予定はありません」なので、予定確認と思って全文受信するとガッカリすることになる

 この「ホワイトプラン+S!ベーシックパック+電話番号のみ自動受信」ならば、多くの人にとって、安くPCメールを受信する現実的な方法になると思われる。想定される問題として「電話番号のみの受信ではメールの内容が把握できない」ことが考えれるが、ケータイに届いたメールの全文を常に必要とするケースは案外少ない。どうしてもその場で全文を読む必要があれば、パケット通信料はかかってしまうがサーバからメールを受信すればいい。

 前回も触れたとおり、ソフトバンクモバイルのS!メールは、センターに保管されるのは100通までで、それを超えるメールは30日の保持期間であっても、容量を超えたメールが1日1回消去される。さらに、センターのメールが120通を超えると、メッセージ受信そのものが拒否され、送信元にエラーメッセージとともに送り返される。つまり一日20通以上メールを受信する人は、1週間放置するとメールの不達が発生することが予想される。

 「電話番号のみ自動」の受信設定を使う場合は、端末の電源が入っていて、電波が届く状態でも、短いメール以外はほとんどがサーバに保持される。このため、少なくても週に1回はサーバのメールを確認し、全削除を行う必要があるだろう。

 ホワイトプラン+S!ベーシックパックだけの場合、月額料金は1301円(ユニバーサルサービス料含む)なので、スーパーボーナス特別割引の金額が1280円以下の機種を新スーパーボーナスで購入すれば、毎月の追加支払額も少ない。ただし26カ月以内に解約した場合でも端末代金の支払いは必要で、26カ月フルに使用した場合と支払い総額がほとんど変わらないという問題がある。「どこでもメール受信環境」のために回線を新規に契約する場合はここがネックになる。

※初出時に「26カ月以内に解約した場合には残債の一括支払いが要求される」との記載がありましたが、誤りでした。中途解約した場合でも、割賦契約は継続され、端末代金は月々支払うことが可能です。お詫びして訂正します

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