2007年度に最も売れたau端末はシャープ製の「W52SH」だった。
W52SHは2007年夏モデルとして、かつシャープ製のWIN端末3代目として登場。2.8インチのワイドディスプレイと厚さ17.6ミリのスリムな回転2軸ボディに、ワンセグやFeliCaなどの2007年にニーズが高かった機能をしっかり備えるモデルに仕上げた。初登場から36回連続でランクインし、そのうち21回首位(登場2週目から18回連続首位)を獲得。年間、下半期ともに1位だった。
auは2007年3月に記録した約71万の契約者増など2007年前半の好調が目立ったが、年間で集計するとその時の商戦向けモデル(2007年春モデル)ではなく、その次の夏モデルが多くを占めていた。夏モデルは1位のW52SH以下、カシオ計算機製の「EXILIMケータイ W53CA」(年間2位、下半期2位)、東芝製の「W53T」(年間3位、下半期4位)、旧三洋電機製の「W52SA」(年間4位、下半期7位)、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「W52P」(年間7位)、京セラ製の「簡単ケータイ A5528K」(年間10位、下半期6位)が入っている。
au端末は今まで、新モデル発表を前に現行機種が値下げされ、新モデルの登場とともに売れ筋がすみやかに移る動きをするのが特徴だった。
しかし、2007年11月に開始した新販売制度「au買い方セレクト」と一部秋冬モデルの登場の遅れ、ラインアップの少なさ、前モデルも新機種とそれほどかわらない機能と判断されたことなどが影響したためか、W52SHやEXILIMケータイ W53CA、W53T、W52SAなど夏モデルの人気機種は秋冬モデルが登場した後もしばらく人気が持続した。結果として長期間販売され、それだけ販売数を伸ばしたと考えられる。
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