シンガポールで開催された、CommunicAsia 2008のSamsung電子ブースでは、この展示会に合わせて発表した新モデルを披露。端末は、6つのカテゴリーから成る製品ポートフォリオに沿って展示され、オールインワンのWindows Mobile端末「OMNIA」に加え、スタイルを重視した新モデルも注目を集めている。
Samsung電子はCommunicAsia 2008の開催に合わせ、3機種の新モデルを発表。中でも、タッチスクリーン対応のオールイン・ワンスマートフォン「OMNIA」は、同社のフラッグシップモデルということもあり、会場中央に大規模な特設コーナーを設けて展示を行っていた。
OMNIAはWindows Mobile 6.1 Professionalの採用により、エンタテインメント用途に加え、ビジネス文書の閲覧やPushメールの利用など、ビジネス利用にも幅広く対応。ビジネスパーソンや企業のIT管理者などからも注目を集めていた。
OMNIAの日本市場への投入について担当者は、「日本市場向けに発売するかどうかはまだ未定だが、ハイエンド端末を好む日本のユーザー向けに製品を出すのなら、多少の仕様変更が必要かもしれない。また当社は、『F480』のような非スマートフォンベースながら、TouchWiz UIを搭載したコンパクトなサイズの端末もラインアップしている。これらの製品にワンセグを搭載したり、液晶の解像度を上げるなどして“より日本人好み”の端末にすれば、日本でも販売するチャンスはあるかもしれない」と話していた。

多数のデモ機が用意されたOMNIAコーナーは常に多くの来訪者でにぎわっていた(左)。独自のタッチUI「TouchWiz UI」を搭載。モーションセンサーにより画面を横転させると画面表示も横向きになる(右)
メニューのアイコンは最近のSamsung端末と共通のものを採用。画面下から指先を上にスライドさせると、バックグラウンドで起動中のアプリ一覧を表示でき、マルチタスクの切り替えが可能(左)。モーションセンサーは細かい設定もできる。画面の自動横転は手動にすることも可能だ。また本体を反転させて着信音や目覚ましのアラームを一時的に消音することもできる(右)新モデルの「Soul b」と「L700」は、いずれもスタイルを重視した「Style」カテゴリーに属する新製品。Soul b(ソウル・ビー)は、2008年2月のMobile World Congressで発表された「Soul」のストレート型モデルだ。
Soulシリーズは同社のスタイリッシュ端末「Ultra Editionシリーズ」の後継にあたり、メタルボディの採用や洗練されたデザインを特徴としている。同社のブランドイメージを高める意味もあり、同じ機能や本体素材を採用した他の製品に比べ、価格は高めに設定されているとのことだ。Soul bのスペックはHSDPA対応、2インチQVGA画面、320万画素カメラ、Bluetooth 2.0、内蔵メモリ1Gバイトなど。本体サイズは111×46×9.9ミリ(高さ×幅×厚み)。
L700は、Soul bの機能を絞り込み、リーズナブルな価格におさえたモデルで、Soulシリーズよりも、若干本体の厚みが増している。スタイリッシュでありながらも手ごろな価格を実現しており、ターゲットは大学生や若い社会人などを想定しているという。スペックはW-CDMA、200万画素カメラ、FMラジオなど。サイズは109×46×12.8ミリ(高さ×幅×厚み)。
Samsung電子の海外展示といえば、圧倒的な製品数を「音楽」「カメラ」「ビジネス」など用途別に区分して展示していることが多かった。しかし今回は、“数を出す”という従来型の展示から、製品カテゴリー別の展示に変わり、「Business」「Connected」「Essential」「Infotainment」「Multimedia」「Style」の6つのカテゴリーから成る同社の製品ポートフォリオ展開を明確にアピールするものになっていた。
担当者によると、この分類は世界75カ国で実施したマーケティング調査の結果に基づくものだという。これによりSamsung電子の製品ラインアップは、特徴やターゲットユーザーがより明確になり、ユーザーへのアピール度もより高まりそうだ。


Samsung電子の全端末は、6つに区分されたカテゴリーに属する(左)。日本向けの端末やブランドコラボモデルもいずれかのカテゴリーに区分されている(中)。ブース内はカテゴリー別にサブブースが設けられ、それぞれの代表的な製品が1〜2機種展示されていた(右)
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