韓国ソウルで行われたIT関連の総合展示会「World IT Show 2008」。前回はSamsung電子の「OMNIA」や「Soul」、LG電子製のBlack Labelシリーズ最新作「Secret」など、ハイスペックな端末を紹介した。後編では、デザイン性や使いやすさを重視したスタンダードモデルや、会場でデモが行われた新技術、新サービスを紹介する。
LG電子の「ビキニフォン(LG-SH640:SK Telecom/LG-KH6400:KTF/LG-LH6400:LG Telecom)」は、液晶ディスプレイが縦に2つ並んでいるのが特徴だ。下のディスプレイはメニュー操作用で、使っている機能により異なったメニューを表示する「Interact Pad」機能を持つ。
例えばメニュー選択では、シンプルな四方向の矢印が表示されるほか、カメラ撮影の際は画面の縦横回転や、シャッターが切れる撮影ボタン、ズームイン/アウトなどのメニューが、四角形に区切られボタンのように表示される。
メインディスプレイの下にさらに画面があるデザインは、Samsung電子のOMNIAと同様だが、アイコンを表示する分、見た目にも華やか。しかし、たまに何を示しているのか分かりにくいこともあるようだ。一方のビキニフォンは四角で区切られたエリアに、アイコンだけでなく機能名も表示する。十字キーとソフトキーが、その時々に最適なボタン配置になるのが親切だ。

ビキニフォンはSK Telecom(以下、SKT)およびKTF向けモデルがHSDPA、LG Telecom(以下、LGT)向けモデルがCDMA2000 1xEV-DO Rev.Aに対応しており、米国を始めとした海外でも販売されている。背面は皮のような素材で滑りにくく、高級感もある

ビキニフォンでのメニュー選択。上下の選択の場合は2方向、アイコンが配列されている場合は4方向の矢印が出てくる(写真=左)。2方向でメニュー選択をしている際、任意の機能やよく利用する機能を集めたマイメニューに登録することも可能(写真=中央)。保存されている写真を見る際は、回転方向を示す矢印キーを表示される(写真=右)「ワインフォン(LG-SV390:SK Telecom/LG-KV3900:KTF/LG-LV3900:LG Telecom)」は、同社の中高年向け携帯電話の第2弾。日本でもほぼ同じモデルをベースとした「L706ie」の発売が予定されているが、背面の質感などが日本向けのモデルとは異なる。キーや文字がかなり大きく見やすいのが特徴だ。ディスプレイ下部には4つのショートカットキーがあり、連動する機能もアイコンではなくハングルで表記されるので、何を意味するのかが一目瞭然だ。
韓国では大人用/子供用というように、年齢別の専用端末が出ることはまれ。ただ、ワインフォンは2007年5月に出た第1弾の製品が50万台以上販売されるなど好調だったため、これをブラッシュアップさせた形で第2弾が登場した。
単に“文字が大きい”“分かりやすい”というのではなく、重厚感のあるカラーや、背面を皮のような素材にして高級感を出しているところも、質の高さを求める中高年齢層に人気なのだろう。

黒の太文字による、シンプルなメニュー。他の端末であれば、文字のフォントが特殊だったり、選択すると動いたりするが、ワインフォンはシンプルに徹している(写真=左)。メッセージ作成をする際、入力した文字を下段に拡大表示できる(写真=右)若い女性をターゲットとした「アイスクリームフォン(LG-LH5000(LG Telecom)」は、その名のとおり、かわいらしいアイコンやパステル調のカラーに、甘いイメージを持たせたモデルだ。
背面は上部と下部に分かれており、上部にはパステルオレンジで時刻のほかに、メッセージの着信などを知らせるアイコンが表示される。このアイコンはユーザーが任意に設定でき、ハートや猫、スマイルなど、さまざまな模様にカスタマイズできるのが楽しい。背面下部には、線の模様が描かれている。
韓国では、“ワリカン”する習慣があまりないのだが、割り切った最近の若者はそうでもないらしく、アイスクリームフォンには素早くワリカンの額を計算できる「ドッチペイ」機能を搭載。ほかにも若い女性向け携帯らしく、カロリーや調理時間までついたレシピ集「料理袋」がプリセットされる。
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