5分で分かる、先週のモバイル事情

» 2008年08月04日 14時58分 公開
[ITmedia]

ドコモ、2009年3月期第1四半期決算は減収増益

 NTTドコモは7月30日、2009年3月期第1四半期の決算発表に合わせ、山田隆持社長の会見を開催した。決算は売上高が前年同期比1.1%減の1兆1702億円、営業利益が45.4%増の2965億円、当期純利益が41.3%増の1735億円で、減収だったものの増益となった。

 この大幅な増益の要因となったのが、パケットARPUの増加と解約率の低減、そして「バリューコース」や割賦販売の導入による新販売方式の拡大によって、端末販売収入が増え、代理店向けの販売手数料が大幅に減ったことだ。特に端末の想販売台数の減少と、販売店に対して支払う販売手数料(販売奨励金)が減ったことが大きかった。販売奨励金は山田隆持社長によると「従来は、1契約を獲得するために3万数千円から4万円程度のコストをかけてきたが、今期の販売奨励金は1万円台になっている」とのこと。その結果、営業費用は1118億円も減少し、利益を大きく押し上げた。

 ただ、「販売台数が減少している点は注視している」(山田氏)と話し、バリューコースで24回払いで端末を購入したユーザーなどがなかなか機種変更をしなくなって機種変更台数の減少が予想される点は、その影響をしっかり分析する必要があるとの考えを示した。将来的には現在半年ごとに出している新モデルの開発期間を変える、オペレーターパックなどの共通プラットフォームの質的向上を目指すといった、端末メーカーの負担を軽減するようなことも考得る必要があると山田氏。「販売代理店についても、開通業務のシステムを全国で共通化して経費を節減したり、端末を売ったところだけでなく顧客対応をしたところに奨励金を出すと言った施策も検討する必要がある」(山田氏)と話した。

 またデータARPUの向上を図るために、他キャリアのようなパケット通信料の2段階定額制なども検討する必要があること、ソフトバンクモバイルから発売された「iPhone 3G」の影響は限定的であるといった見方も示した。

ドコモのバリュープラン契約数、1000万を突破

 決算会見の前日となる7月29日、NTTドコモは新販売方式のバリューコースで選択できる料金プラン「バリュープラン」の契約数が、7月26日に1000万件を突破したと発表した。

 バリュープランは、905iシリーズ以降の端末購入時に選ぶことができる「バリューコース」用の料金プラン。3月27日に500万契約を突破してから4カ月で契約数が倍増した。ドコモは現在、バリューコースを中心に販売を行っており、905iシリーズ以降の機種を購入したユーザーのうち、9割以上がバリューコースを選んでいる。

モバイル放送(モバHO!)、サービス終了を発表

 モバイル放送が7月29日、移動体向け衛星デジタル放送サービス「モバHO!」の事業を、2009年3月末をめどに終了すると発表した。

 モバHO!は、2004年にスタートした移動体向けの有料(月額980円から、データ放送のみなら同800円から)デジタル放送サービス。専用の受信端末向けに、音声番組(40チャンネル)や映像番組(8チャンネル)、データ放送を配信していた。サービス開始から3年で200万会員の獲得を目指していたが、現在の会員数は約10万で、事業継続は困難と判断した。

ウィルコムが「BWAユビキタスネットワーク研究会」を設立

 ウィルコムの次世代PHS「WILLCOM CORE」などBWA(Broadband Wireless Access)の活用を目指し、各種のサービス提供を検討する関連企業、団体、学術研究機関、行政機関との産学官の連携を推進する組織、「BWAユビキタスネットワーク研究会」の第1回総会が7月28日に開催された。

 ウィルコムは、WILLCOM COREの基地局展開に合わせて定点設置型カメラ・センサーネットワークを構築したい考えで、このネットワークを市街地の防犯や災害状況などの観測、天候・環境情報の収集、リアルタイムな交通状況把握、企業における機器・店舗状況の確認などに活用できるようにする計画。喜久川政樹社長は「新しいネットワークで何ができるか、何が問題になるのかを議論することになる。サービスの利便性だけでなく、セキュリティや設置ルール・プライバシーに関する法制度との調整を果たして、新しいインフラから得られる情報を広く提供し、国民の利益になるようにしたい」と話した。

 なおウィルコムは、この研究会ではあくまでも発起人であり一理事でしかないことを明言し、モバイルWiMAXなどを採用したキャリアの参加も受け入れる考えや、ITSなどとの連携も検討したい意向を示した。各種の判断は「研究会で民主的に決める」(喜久川氏)という。

 今後研究会では、来秋のWILLCOM CORE全国サービスまでに一定の成果を出したい考え。その後、具体的なルール策定や機器選定などを行いやすいよう、コンソーシアム化を計画しているが、実際のサービスが、いつ、だれ(事業主体)によって始められるかは未定だ。

KDDI、EZwebの通信速度制限開始を発表

 KDDIは7月30日、au携帯電話において連続的かつ大量の通信を行う一部のユーザーに対し、EZwebの通信速度を制御すると発表した。開始は10月1日から。

 制限は、前々月の月間パケット数が300万パケット以上のユーザーが対象で、時間は21時から翌日1時までの間。この時間帯のEZweb通信速度を遅くし、同じ時間帯にEZwebを利用する他ユーザーの通信速度を確保する。なお、通信の切断は行わない。

 BREWアプリ、PCサイトビューアー、Eメール、パソコンによるパケット通信等は制限の対象外となる。

総務省、携帯向けマルチメディア放送の技術的条件を検討開始

 総務省は7月29日、地上波テレビ放送のデジタル化によって、VHF帯周波数の一部に空きができる2011年7月以降、速やかにテレビ放送以外の新たな放送サービスが開始できるよう、新たなサービスに必要な技術的条件について、情報通信審議会での検討を開始した

 調査や検討は、情報通信審議会 情報通信技術分科会 放送システム委員会で行われる。2009年8月頃に答申を受け、関係規定の整備を行う計画。

NEC、LTEのデモンストレーションセンターを開設

 NECが7月30日、NEC玉川事業所にLTEのデモンストレーションセンターをオープンした。

 このデモンストレーションセンターは、LTEの導入を検討している企業を対象とした施設で、フラットアーキテクチャをベースにした小型基地局装置やリモート無線装置、コアネットワーク、アプリケーションサーバ、端末までのトータルなシステム環境を装備。移動環境下における高速・大容量で遅延の少ないデータ通信や誤り制御機能など、実用に向けたLTEシステムのデモができる。

米QualcommがHSPA+データ通信に成功

 米Qualcommは7月31日(現地時間)、高速なHSPA+(High-Speed Packet Access Plus)ネットワーク技術を使ったデータ通信に世界で初めて成功したと発表した。Qualcomm製のHSPA+対応チップセットソリューション「MDM8200」は、すでにサンプル出荷を行っている。

 HSPA+は、既存のHSPAと比べて、ネットワークのデータ通信容量を2倍に、音声通信容量を3倍にすることができる技術。最新のHSPA+ Release7は、下り最大28Mbps、上り最大11Mbpsのデータ通信を可能にする。将来のHSPA+では、複数キャリアを利用したデータ通信などを取り入れることで、下り回線のピークデータレートを42M〜84Mbps、上り回線を23Mbpsまで高速化する予定だ。

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