総務省は7月29日、地上波テレビ放送のデジタル化によって、VHF帯周波数の一部に空きができる2011年7月以降、速やかにテレビ放送以外の新たな放送サービスが開始できるよう、新たなサービスに必要な技術的条件について、情報通信審議会での検討を開始した。
調査や検討は、情報通信審議会 情報通信技術分科会 放送システム委員会で行われる。2009年8月頃に答申を受け、関係規定の整備を行う計画。
携帯端末向けマルチメディア放送は、携帯電話を始めとする移動体で、放送波を利用して映像や音声、データなど、さまざまなコンテンツを楽しめることを想定したサービスだ。一般向けチャンネルから専門的チャンネルまで、多チャンネルでのサービス展開がイメージされており、送信の形式もリアルタイムのものだけでなく、ダウンロード型、蓄積型などが検討されている。インターネットなど、通信との連携なども視野に入れている。
なお、携帯端末向けマルチメディア放送の、事業化に向けてのビジネスモデルや社会的役割の在り方、制度的・技術的課題などについては「携帯端末向けマルチメディア放送サービス等の在り方に関する懇談会」から報告書が提出されており、免許申請の際には特定の技術方式を指定しない方針や、ゆくゆくは技術方式が1つに収斂されることが望ましいといった意見が出された。
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2011年以降のVHF帯はどうなる? 始まる通信・放送の「争奪戦」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.