今回注目した新機能は以下の5点。
フェイスフォーカス いわゆる顔検出AF機能で、最大9人まで顔の検出が可能。フェイスフォーカス設定で「速度優先」を選ぶと、同時検出数が3人に減る分、検出速度が速くなる設定にも切り替えられる。個人的にはこの速度優先モードがお勧め。
オートリサイズ 大きなサイズの写真をトリミングして切り取るイメージの機能だ。広角側で最大の8Mサイズ。そこからズーム操作すると、画像サイズが5M→3M→2M→1M→VGAと小さくなり、高画素を生かしたデジタルズームと画像サイズを連動させながら撮影できる。なかなか便利なので、普段は「オートリサイズ」設定にしておくとよさそうだ。
逆光補正 一般的に、逆光補正は「プラスの露出補正」を指すがこの機能は少し違う(個人的には「暗部補正」と言う方がいい)。さておき、これはデジカメ界のトレンド機能で、暗部のみをデジタル処理で持ち上げて補正するという趣向もの。本端末ではかなり強くかかるので、不自然な絵になることもしばしばあるが、うまくいけば効果は絶大だった。これはぜひ試してみるべし。ただ、マメにオン/オフを制御したいので、独立した項目にしてほしかった。
ISO感度 ISO感度をマニュアル設定できるケータイカメラは少ないが、今回のW63CAはこの機能を設けてくれた。ISO感度はオートのほかに、100〜1600の範囲で選べる。ただ、最高のISO1600にするとさすがにかなり荒れた絵になるので、必要に応じて使い分けよう。難点はなぜか写真のEXIF情報にISO感度設定が記録されないこと。このせいで、どの作例がどのISO感度で撮ったのか分からなくなってしまいました……。
連写機能 W63CAは連写機能もかなり高機能。ケータイの連写機能はたいてい「連写時はQVGAサイズのみ」というように、小さな画像サイズに設定しないと使えないことも多いが、W63CAはフルサイズで連写できる。連写枚数は最大の8M/FINEで2枚、8M/NORMALで4枚、さらに3Mモードまで落とすと9枚まで可能だ。しかも、秒間約4コマという高速連写である。
気になる処理速度もなかなか速くて快適。撮影した画像の保存にかかる時間は、最大の8M/FINEをmicroSDに記録した場合で約3秒。これはいい。ただ、レリーズタイムラグ(AFロック後、シャッターを押してから実際に撮影されるまでのタイムラグ)が少し気になった。測ってみたら、前モデルのW53CAは約0.4秒だったのに対し、W63CAは約1秒。ちょっと遅すぎる気がする。
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