操作性やレスポンスが向上、8.1Mピクセルならではの描写力はさすが──「EXILIMケータイ W63CA」荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/5 ページ)

» 2008年12月12日 20時01分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 今回注目した新機能は以下の5点。

フェイスフォーカス いわゆる顔検出AF機能で、最大9人まで顔の検出が可能。フェイスフォーカス設定で「速度優先」を選ぶと、同時検出数が3人に減る分、検出速度が速くなる設定にも切り替えられる。個人的にはこの速度優先モードがお勧め。

オートリサイズ 大きなサイズの写真をトリミングして切り取るイメージの機能だ。広角側で最大の8Mサイズ。そこからズーム操作すると、画像サイズが5M→3M→2M→1M→VGAと小さくなり、高画素を生かしたデジタルズームと画像サイズを連動させながら撮影できる。なかなか便利なので、普段は「オートリサイズ」設定にしておくとよさそうだ。

逆光補正 一般的に、逆光補正は「プラスの露出補正」を指すがこの機能は少し違う(個人的には「暗部補正」と言う方がいい)。さておき、これはデジカメ界のトレンド機能で、暗部のみをデジタル処理で持ち上げて補正するという趣向もの。本端末ではかなり強くかかるので、不自然な絵になることもしばしばあるが、うまくいけば効果は絶大だった。これはぜひ試してみるべし。ただ、マメにオン/オフを制御したいので、独立した項目にしてほしかった。

ISO感度 ISO感度をマニュアル設定できるケータイカメラは少ないが、今回のW63CAはこの機能を設けてくれた。ISO感度はオートのほかに、100〜1600の範囲で選べる。ただ、最高のISO1600にするとさすがにかなり荒れた絵になるので、必要に応じて使い分けよう。難点はなぜか写真のEXIF情報にISO感度設定が記録されないこと。このせいで、どの作例がどのISO感度で撮ったのか分からなくなってしまいました……。

連写機能 W63CAは連写機能もかなり高機能。ケータイの連写機能はたいてい「連写時はQVGAサイズのみ」というように、小さな画像サイズに設定しないと使えないことも多いが、W63CAはフルサイズで連写できる。連写枚数は最大の8M/FINEで2枚、8M/NORMALで4枚、さらに3Mモードまで落とすと9枚まで可能だ。しかも、秒間約4コマという高速連写である。

photophoto ビュースタイルにすると「EXILIMメニュー」が表示される。このメニューをオフにして、すぐカメラを起動する設定にも変更できる(左)。撮影時の画面。構図を決めやすいグリッド表示が可能なのがうれしい。右下のアイコンで現在の設定が分かる
photophoto 数秒経つとズームバーなどが消えてすっきりしたファインダー画面になる。構図が見やすくなる細かなだがうれしい工夫だ。左上にある数字は残り撮影枚数を示す(左)。AFモードは、ファインダー内の顔を見つけてピントを合わせてくれる「フェイスAF」も用意する(右)
photophoto 顔検出時は四角い枠が顔を追いかける。分かりやすく、使いやすい(左)。フェイスAFは速度優先(最大3人)か人数優先(最大9人)かを選べる。普段は速度優先がよいだろう(右)
photophoto 設定メニューを表示。左からベストショット、画像サイズ、ライト、マクロ、画質調整、セルフタイマーとよく使う項目が前の方に並ぶようになった。アイコンのデザインで設定内容も分かりやすくなっている(左)。画像サイズを「オートリサイズ」にすると、ズームキー操作(左がズームアップ……というのはちょっと使いにくいが)で、このように画質を大きく劣化させないデジタルズームが働き、同時に画像サイズが小さくなる。画面は“2M”になっている(右)
photophoto “画質調整”項目の中に露出補正、逆光補正、ISO感度設定がある(左)。ISO感度はオートのほかに、100、200、400、800、1600までマニュアルで選べる。通常のオートではISO1600までは上がらないので、高感度で撮りたいときは自分で設定するべし(右)
photophoto カメラは、もちろん縦向きでも利用できる。端末を開くとダイヤルキーに割りあてられたショートカットで細かい撮影設定の変更も可能だ
photophoto “EXILIM”ならではの機能「ベストショット」で撮影シーンを設定すると、それに合った絵作りをしてくれる。現在ベストショットモードが何になっているかが一目で分かる
photophoto 連写やオートブラケット撮影(露出設定が異なる写真を複数枚撮る機能)などの特殊撮影モードも充実(左)。連写モードにすると、右側の情報エリアに画像サイズ設定に応じた連写枚数が表示される。この場合は4枚(右)

 気になる処理速度もなかなか速くて快適。撮影した画像の保存にかかる時間は、最大の8M/FINEをmicroSDに記録した場合で約3秒。これはいい。ただ、レリーズタイムラグ(AFロック後、シャッターを押してから実際に撮影されるまでのタイムラグ)が少し気になった。測ってみたら、前モデルのW53CAは約0.4秒だったのに対し、W63CAは約1秒。ちょっと遅すぎる気がする。

photo 写真は鮮やかな3.1インチの有機ELディスプレイで再生。クイックアルバム機能は下にサムネイル、上にそのプレビューが表示される。サムネイルが表示される前の速度が少しもどかしいので、もっと速くしてもらえるとうれしい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月29日 更新
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年