ウィルコムは、おサイフケータイやFlash Lite 3.1などを新たに搭載した京セラ製のストレート型PHS端末「BAUM」(バウム、WX341K)を発表した。発売日は3月下旬を予定しており、価格は未定。
その製品コンセプトは、2008年2月の発売にされ大ヒットとなった「HONEY BEE」に近い。だが、通話とメール利用がメインのシンプルな音声端末を求めるライトユーザーに訴求する一方で、おサイフケータイに対応するなど“1台目需要”にも応えられる点が異なる。
想定ユーザーは主にウィルコム定額プランを利用する女性層で、BAUMのネーミングと端末デザインは洋菓子のバウムクーヘンをイメージした。円形の十字キーや端末側面のツートンカラーなどで、バームクーヘンの形やいくつもの層が重なった様子を再現。説明員によると、バウムクーヘンが持つ柔らかさと積層された生地の様子から「コミュニケーションの輪」をイメージし、人と人とのつながりやユーザー同士の連帯感などを表現しているという。カラーバリエーションはホワイト、ピンク、パープル、ブラックの4色だ。
ディスプレイは2.4インチのワイドQVGA(240×400ドット)表示対応26万色IPS液晶を採用した。「WX340K」と並び、W-SIM STYLE以外のウィルコム音声端末としては初のワイド液晶を搭載した(WX340Kは2.7インチ)。

端末上面(写真=左)。赤外線ポートと通知ランプのLEDが並ぶ。背面側に緩いカーブを描いているのが分かる。端末底面(写真=右)。特に端子類はない。こちらも緩いカーブを描いている。ストライプ模様は端末側面全体にデザインされている端末サイズは45(幅)×127(高さ)×11.4(奥行き)ミリ、重さ90グラム(バッテリー込み)と非常に薄く、軽い。連続待受時間は約560時間、連続通話時間は約6時間と、PHSならではの長時間駆動を十分に確保している。カメラは197万画素のマニュアルフォーカスで、レンズ横にマクロ切り替え用のスイッチがある。
外部メモリとして最大2GバイトまでのmicroSDを利用できる。充電にはmicroUSB端子のほか、専用の卓上ホルダに載せることで行う。PCとUSB接続してのモデム利用ももちろん可能だ。おサイフケータイは電子マネーのQUICPayやEdyなどに対応するほか、交通系ではJALの「JALタッチ&ゴーサービス」とANAの「スキップサービス」が利用可能。JR東日本のモバイルSuicaについては2009年夏に対応する予定だ。
ソフトウェア面では、「WILLCOM 9」などで採用されたウィルコムガジェットに対応。ガジェットを起動して最大化させた後で終話キーを押すと、Flashの待ち受け画面を使用していない場合に限り、待受画面にガジェットの表示を貼り付ける事ができ、メールやカメラなど、そのほかの機能をマルチタスク的に使える(ガジェットの操作へ復帰する場合は、待ち受け画面で左のソフトキーを押す)。
また、よく使う機能やコンテンツを登録できる「お気に入りメニュー」機能を搭載し、メニュー画面を自分仕様にカスタマイズ可能。お気に入りメニューのアイコンは自作が可能で、カメラで撮影した画像を使用したり、ダウンロードした画像やPCで編集した画像などを登録できる。
日本語入力システムにはオムロンの「iWnn」を搭載した。説明員によると、過去未来などの時間軸に適した文字変換候補を優先的に表示する「時間対応予測」を採用し、より快適な文字入力を可能にしているという。フォントはアウトラインフォントを採用し、文字の拡大、縮小を行っても形が崩れず、見やすく美しい文字でメールの作成や閲覧を快適に行える。
そのほか、デコラティブメールやJavaアプリ、リモートロック、しっかリンクなど、従来機種からの機能も継続して搭載。ブラウザにはNetFront3.4を採用した。通信方式はW-OAMに対応し、4x/2xパケット方式、1xパケット方式、フレックスチェンジ、64kPIAFS(ベストエフォート、32kPIAFSが使用可能。ワードやエクセルなどのデータを閲覧出来るファイルビューワーも搭載する。
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