デルが、自社サービスとして展開する国内向け3G(HSDPA)通信サービスを2009年夏に開始、同通信機能を備えるPCを発売するとの報道があった。日経新聞が3月25日の朝刊で伝えた。
デルの3G通信サービスは、日本通信と提携して展開。日本通信がMVNOとしてNTTドコモに借り受けている回線をまた借りする形態となる予定とある。サービスエリアが広いドコモ網(通信速度は現在下り最大7.2Mbps)を利用できること、PCを購入した時点ですぐモバイルデータ通信を利用できるメリットなどが挙げられるが、双方「現時点で具体的なことは決まっていない」(デル広報本部、日本通信広報)としている。
日本通信は2009年3月現在、NTTドコモのNVNOとしてプリペイド型(通信時間チャージ式)データ通信サービス「b-mobile3G」などを展開。b-mobile3Gはプリペイド型のため、当初のコストは初期購入費のみ(hours150は、USB端末込みで150時間/最大480日3万9900円。更新は50時間/最大200日で1万2800円など)で、通信キャリアとの複雑な契約や基本月額料金を必要とせず、中途解約で契約解除料なども発生しないメリットを挙げ、ユーザーの利用ニーズに広く適用できる特徴がある。
また、日本通信は2009年3月にNTTドコモとレイヤー2接続における相互接続協定を締結。従来のレイヤー3接続よりコストダウンが見込めるレイヤー2接続で法人向け事業も推進するとし、日本通信の福田常務取締役CMO兼CFOは「スマートフォンや小型PCは本来、通信時間付きで販売するものではないかと思う。特にこれからは、通信サービスとセットで売らないとダメかもしれない」と述べていた。
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