“デザインのau”を印象づけた「INFOBAR」をはじめ、「neon」や「INFOBAR 2」を手掛けるなど、auの端末デザインに深く関わってきたプロダクトデザイナー・深澤直人氏。その同氏がiidaブランドとして初めてデザインした端末が「PRISMOID(プリズモイド)」だ。同モデルは、シンプルな機能と高いデザイン性を備えた折りたたみ型端末として、iidaのベーシックラインを担う。メーカーは京セラで、「misora」と同様にプラットフォームにはKCPを採用した。
角錐台を意味する「PRISMOID」という名前どおり、ディスプレイ側のボディとダイヤルキー側のボディがそれぞれ面取りされ、端末を閉じると角錐台を2つ重ね合わせたフォルムになる。ちなみに深澤氏は、初のCDMA 1X WIN端末として登場した京セラ製端末「W11K」でも“面取り”をデザインに取り入れている。
PRISMOIDは、1970〜1980年代に思い描かれた“未来のイメージ”をテーマにしているのもポイント。平らで角張ったボディデザインは、SF映画に登場するアイテムのような雰囲気を感じさせる。
全体的にシンプルなデザインに仕上がっている同モデルにおいて、見た目のアクセントになっているのがボディ背面に大きくあしらわれた「C4.8」の文字だ。これは面取りの寸法(chamfer 4.8ミリ)を表しており、さらにその文字の下にはボディサイズとFeliCaマークが小さく表示されている。こうしたスペックをロゴとしてデザインに取り入れる手法も、80年代によく見られたものだという。
またボディの左側面に用意された有機ELサブディスプレイも個性的なポイントといえる。視認性を損なわないぎりぎりのサイズという約0.6インチのディスプレイは、日時や電波状態、電話やメールの着信を表示するほか、EZニュースフラッシュも見られる。ニュースを表示した際には、電光掲示板のようにオレンジ色の文字が右から左へと流れていく。
右側面はサブディスプレイを搭載しないが、左側面と同様にくぼみを設けており、両側面のくぼみに手をかけることで、スムーズに端末を開くことができる。なお、側面にはボタン類は搭載しておらず、見た目は非常にシンプルだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.