千葉・幕張メッセで開催中のCEATEC JAPAN 2009で、KDDIがLTEのデモを披露した。LTEは下り最大100Mbps、上り50Mbpsの高速通信を実現するモバイル通信規格。KDDIは2012年の商用サービス開始を目指して開発を進めており、動体デモは「今回が初」(説明員)だという。
LTEを利用したHDムービーのアップロードとネット対戦ゲームという2種のデモを展開。HDムービーのデモはHDビデオカメラで撮影した電車のジオラマムービーを6メガのMPEG-4にエンコードし、それをLTEを通じて送信するというもので、送信先の動画がコマ落ちすることなく、送信元の動画とほぼリアルタイムのタイミングで表示される様子を見ることができる。「上りの速度は平均で6Mbps程度が出ており、3Gでは数百ミリ/秒くらい出てしまう遅延についても14ミリ/秒に抑えられている」(KDDI説明員)
オンラインゲームのデモは、通常、光回線やADSLでネットに接続するレースゲームをLTEで接続するというもの。こうしたゲームでは、いかにリアルタイムに操作情報を送信できるかが重要になり、それがLTEでスムーズに動作することを紹介している。
KDDIは、高速通信インフラとしてWiMAXも導入するとしており、年内をめどにWINとWiMAXのデュアルデータ通信端末をリリースするとしている。WiMAXとLTEの棲み分けについては、「WiMAXはデータ通信、LTEは端末に搭載する」(説明員)という位置付けになると説明している。
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