Apple、iPhoneとiPadのiOS更新版を公開 「脱獄」に利用の脆弱性を解決

» 2010年08月12日 08時00分 公開
[ITmedia]

 米Appleは8月11日、iPhoneおよびiPod touchとiPad向けにOSのセキュリティアップデートを公開した。「脱獄」(Jailbreak=iPhoneのロック解除)させるためのツール「JailbreakMe 2.0」に使われていた脆弱性を解決している。

 更新版の「iOS 4.0.2」は、iPhone 3G以降と第2世代以降のiPod touchに搭載されているOSが対象。もう1つの「iOS 3.2.2」はiPadに搭載されているOSの更新版となる。

 Appleのセキュリティ情報によると、これらの更新版では2件の脆弱性を解決した。このうちFreeTypeの脆弱性は、Compact Font Format(CFF)データを処理する際のスタックバッファオーバーフロー問題に起因する。不正なフォントを仕込んだPDF文書を閲覧すると、任意のコードを実行される恐れがあるとされる。

 もう1件の脆弱性はIOSurfaceプロパティを処理する際の整数オーバーフロー問題に起因する。こちらはシステム権限の昇格に利用される可能性があるという。

 この2件の問題は、iPhoneのロックを解除してAppleの非公認アプリを使えるようにする脱獄ツールに利用されて脚光を浴びた。セキュリティ専門家は、いずれこの問題がiPhoneを攻撃する目的で使われることもあり得ると警告していた。

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