Appleが2月16日、月額課金のような、定期購買方式でのコンテンツ販売を可能にする新しい課金方式、サブスクリプションサービスを発表した。App Store内で販売するコンテンツに対し、価格とサブスクリプションの継続期間(週、月、隔月、3カ月、6カ月、1年)が設定できるようになる。Appleの手数料はこれまで通り30%。
Appleはこれまで、App Storeでは基本的に支払い1回の買い切り方式でiOS向けアプリを販売してきた。アプリケーション内課金(In-App Purchase)などのオプションは用意していたものの、これは主に追加オプションの購入などに用意されていて、一定期間ごとに料金の支払いが必要なアプリなどは、別途ユーザー認証を行ったり、新しいアプリを別にリリースするするなどの対応をしてきたが、新たに用意するサブスクリプションサービスを利用すれば、そうした手間をかけることなく定期購読や月額課金が容易に行えるようになる。
サブスクリプションサービスでは、ユーザーがアプリ内で継続期間を選ぶと、その期間に応じた請求が自動的にAppleから行われる。サブスクリプションの利用状況は、自分のアカウントページで管理でき、サブスクリプションの自動継続をキャンセルするといった手続きもここから行う。
なおAppleは、App Store外での定期購読サービスの提供に対して特に制限を設けることはせず、「パブリッシャーがアプリケーション以外の場所でサブスクリプションを提供する場合には、外部での提供条件と同じ、もしくはより有利な条件のサブスクリプションをアプリケーション内部でも提供し、購読者がアプリケーション内で、ワンクリックで簡単にサブスクリプションを購入できるようにして頂きたいと考えています」としている。
今回のサブスクリプションサービス開始に合わせ、購読者をアプリの外部に誘導してコンテンツやサブスクリプションを購入させるようにするリンクを、アプリ内に設置することはできなくなる。
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