iPadでも、Androidでも――有料電子版「朝日新聞デジタル」創刊:朝日新聞購読料+1000円

» 2011年05月18日 23時40分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]
「朝日新聞デジタル」アプリの表示画面。左がAndroid版、右がiPad版

 朝日新聞社は5月18日15時より、有料の電子版「朝日新聞デジタル」の配信を開始した。iPad、Android端末、PCのWebブラウザで読むことができる(iPhone用アプリは現在、AppStoreの審査中)。スマートフォン向けには専用アプリを配布する。

 朝日新聞の購読者は購読料プラス1000円、デジタル版のみの購読は3800円。7月末までは無料で提供し、課金を開始する8月から1年程度で10万会員の獲得を目指す。


デジタル版は「全部入り」

 朝日新聞デジタルでは、朝日新聞のほぼすべての記事が読めるのに加え、6ブロックあるすべての地域面記事や(沖縄地域のニュースは沖縄タイムズから記事提供を受ける)、デジタル版のみのコラムを掲載。このほかデジタルであることを生かし、動画、高解像度な写真(1記事あたり最大7枚)を配信する。

 誌面は大きく「朝刊」「24時刊」「You刊」の3種類。朝刊は1日1回早朝に配信、1日250本以上の記事が載り、ほぼ全てのニュースを網羅するもの。話題面、地域発面、特集面などから構成される。24時刊は24時間体制で更新。リアルタイムの速報を重視しており、記事が入るごとに面が更新されていくもの。You刊はニュースではなく読み物を集めた構成で、夕方に配信する。紙版には載らない各界の著名人が執筆するコラム、インタビュー、読書面1週間分などが掲載される。このほか夕刊には、WEBRONZA(参照リンク)やAsahi中東マガジン(参照リンク)といった朝日新聞系のWeb媒体のコンテンツも掲載していく。

「朝刊」「24時刊」「You刊」の3パッケージで配信(左)。デジタルであることを生かして、動画や写真の点数を増やしているのも特徴(右)

 カスタマイズして「MY朝日新聞」として読むことも可能。震災や原子力発電、プロ野球やJリーグ別、生活・文化関連など100以上あるジャンルから好みの面を5つまで追加できる「MYセレクト」、5つ以内のキーワードを登録しておくとそのキーワードを含む記事を自動収集する「MYキーワード」といった機能を備える。

 このほか、24時刊の1面を1時間ごとにまる1日さかのぼって閲覧できる「1面タイムマシン」、過去1週間分の紙面をダウンロードして保存できる「書庫」、気になった記事をスクラップしてコメントを付けられる機能、用語解説サイトコトバンク(参照リンク)とリンクして用語検索ができる機能、過去1年分の記事から検索できる機能などを搭載している。

PC版のトップ画面(左)iPad版の画面に速報が飛び込んだところ。将来的には号外を出せるようにしたいという(右)

One ID マルチデバイス、PDFの配布はしない

 宅配の新聞がそうであるように、家族みんなで読むことを想定しており、1つのアカウントで複数のデバイスから同時ログインできる。「コンセプトはOne ID マルチデバイス。また、親は紙の新聞を読んで、息子や娘にはデジタルで読ませたい、というニーズにも応えたい」(朝日新聞社役員待遇デジタルビジネス担当兼コンテンツ事業本部長 佐藤吉雄氏)

 本紙とセットならプラス1000円、デジタル版のみ3800円という価格設定は、先行する日本経済新聞 電子版(参照記事)とほぼ同じ。「先行する国内、海外の新聞社サイトの事例を研究した。特に日経新聞電子版については1年かけて、主にビジネスモデルの点で参考にさせていただいた。日経新聞の発行部数の約4分の1はうちの販売店が配っている。販売店に寄せられる声を1年間聞けた」(朝日新聞社)

 発表会で何度も強調されていたのが「面(の形)で配信」「記者がニュースの軽重を判断した面で読める」というフレーズだ。「PDFの配信なら今すぐにでもできる。しかしそれぞれの端末でPDFを見るのは、改良してもやはり不便だし、24時間の更新が難しい。先行する日経新聞、産経新聞の例を見て、PDF(をそのまま配信すること)はやらないと決めた。端末ごとに見やすい『面』の形に編集して配信する」(同上)

 この日展示されていたのはPC版、iPad版、Android版の3種類。PC版とiPad版は横幅の広い、新聞紙面に近いデザインで、Android版は携帯電話の小さい画面で見やすいような縦長の画面デザインとなっている。Androidのタブレットで表示した場合は、拡大表示が可能だという。

Android版の画面。タブレットタイプの端末だと、拡大表示される(左、中)。iPad版は現在縦表示のみで、回転した場合も画面は固定。画面は24時刊版で、時計を指で回転させるとカチカチカチという音とともに1時間ごとの1面が24時間さかのぼれる(右)

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