KDDIは1月29日、ユーザー参加型イベント「FULL CONTROL TOKYO」を東京港区の増上寺で開催した。同社が放映中のCMの世界を再現すべく催されたイベントで、会場内にはスマートフォンで遠隔操作できるタクシーや噴水や街灯が出現。メインイベントとして用意されたきゃりーぱみゅぱみゅさんのライブでは、東京タワーの照明をスマートフォンでコントロールしてしまう驚きの場面も用意されていた。ライブ終了後は参加者が実際に東京タワーをアプリでコントロールできる体験コーナーがオープンし、長蛇の列となった。
KDDIは「驚きを、常識に。」というメッセージを掲げ、スマートフォンで街をコントロールするCM「FULL CONTROL」を展開中。CMでは、スマートフォンの操作に合わせて街の照明などがさまざまに変化するのだが、これを現実のものにしてしまおうというのが今回のイベントだ。
会場内の施設に加え東京タワーまでもコントロールした今回のイベント、これらの演出はスマートフォンの通信機能を使った正真正銘のリモートコントロールだったという。東京タワーをはじめとする各施設とユーザーの端末とを、インターネットと専用アプリ「ODOROKI」を介して接続し、今回の演出を実現した。
ODOROKIで施設をコントロールする方法はいたって簡単だ。会場の体験コーナーにあるQRコードをアプリで読み取ると、自動的に施設に接続され、端末の操作画面でタクシーのサスペンションを操作したり、噴水の照明をカラフルに変えたり、街灯をチカチカ点滅させたりできる。そして、とっておきは東京タワーの照明コントロール機能で、ライブ終了後には多くの人がこの機能を体験。1月29日夜の東京タワーはいつになく色がコロコロと変わる、不思議な雰囲気を放っていた。
さらに、きゃりーぱみゅぱみゅさんのライブ中にも、端末の通信機能が活用されていた。ライブでは増上寺がプロジェクションマッピングで彩られて大いに盛り上がったのだが、ライブ中盤にはこのプロジェクションマッピングと東京タワー、そして参加者らのスマートフォンがリンクする一幕が用意されていた。
きゃりーぱみゅぱみゅさんに促され、参加者がアプリを起動した端末を一斉に振りだすと、「ピピピピピ」という音とともに増上寺に映しだされたメーターが上昇。上がりきると東京タワーが消灯し、もう一度端末を振ってメーターが再度振りきれると、タワーが点灯したのだ。実はこの時、参加者らの端末の加速度センサーの動きとライティングの演出が連動していたのだという。メーターが上がりきらず「もう一回!」となるシーンもあったが、これは台本ではなく本当に“みんなの端末の振るパワーが足りなかった”らしい。
ちなみにアプリには、端末を振るとカメラのフラッシュが点滅する機能もあり、会場全体が星を散りばめたようなロマンチックな雰囲気に。まさに、通信キャリアが主催するにふさわしい、スマホを最大限活用したユニークなイベントとなっていた。
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