富士通モバイルコミュニケーションズがソフトバンクモバイルの2013年夏モデルとして投入する「ARROWS A 202F」。ソフトバンク向けに投入する「ARROWS A」(アローズ エース)としては「ARROWS A 101F」、「ARROWS A 201F」に次ぐ3代目となる。
202Fは最新のクアッドコアプロセッサー、5インチのフルHD液晶、フルセグチューナーを搭載するなど、フルスペックを極めつつ、大容量バッテリーによってバッテリー持ちの改善をはかっている。富士通おなじみの「ヒューマンセントリック」機能も、新要素を加えてより使いやすいスマホを目指している。
端末サイズは約69(幅)×139(高さ)×9.8(厚さ)ミリで、重さは約158グラム。デザインは、比較的直線的だった101Fと201Fからうって変わって、曲線的になっている。筆者は「曲線的な201F」という第一印象を持った。画面が大型化して高さと幅は増えてしまったが、201Fと比べて1.1ミリ薄くなっている。カラーバリエーションはGrace Blue、Pink、Black、Whiteの4色で、今回は全色ともにつや消し加工で仕上げている。表面には塗料を2回塗布した上にフッ素系コーティング剤(ウルトラタフガードplus)を塗布して、塗装はがれ対策もしっかりしている。
側面には「リアルマテリアル」と銘打って本物の金属をあしらっており、デザイン上のアクセントとなっている。左側面にあるボリュームボタンと電源ボタンの配列は、201Fと同様となっている。ボリュームダウンと電源ボタンが接近しているので、本体単体でスクリーンキャプチャーを行う際、左手の親指の腹だけでできるようになっている。
本体上面には、3.5ミリのイヤフォンマイク端子とnanoSIMカードとmicroSDカードのスロットが用意されている。イヤフォンマイク端子はキャップレス防水となっているので、スマホピアスも使いやすい。nanoSIMカードスロットは取り外し可能なトレイ形式になっていて、トレイにカードを乗せてスロットに差し込むようになっている。microSDカードスロットは端末に電源が入っていても抜き挿しができるタイプ。より安全に着脱ができるよう、通知画面のスイッチボタンにもSDカードの取り外しが追加されている。MHL端子を兼ねるMicro USB端子は本体下面に配置した。
202Fはスペックの高さだけでなく、バッテリー持ちの良さも非常に大きく訴求している。その原動力の1つが3020mAhの大容量バッテリーだ。ただ容量が大きくなると、本体サイズへの影響が避けられない。そこで202Fはバッテリーを本体に内蔵して、スリムな本体を実現した。またnanoSIMカードスロット・microSDカードスロットが本体上部にあるのも、バッテリー埋め込み化の影響と言えるだろう。一方、バッテリーユーザーの手によるバッテリー交換ができなくなった。交換が必要になった場合はソフトバンクショップでの故障修理対応になる。
もう1つの原動力が、富士通独自の省電力機能である「NX!エコ」だ。202Fではこれがリニューアルされており、設定がより分かりやすくなった。また、ヒューマンセントリックエンジンを利用した「バッテリモニターセンサー」を使えば、主要な機能の残り利用可能時間を表示してくれる。バッテリーの充電開始やNX!エコを有効にするタイミングを知るにはもってこいである。
ARROWSのフルスペックモデルと言えば、さまざまな機能を盛りだくさんに搭載することが特徴として挙げられる。202Fでは、シャープ製の「AQUOS PHONE Xx 206SH」と並んで、スマートフォンとしては初めてとなるフルスペックの地上波デジタルテレビ放送のフルセグを受信できるチューナーを新たに搭載している。
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