第1回 これからLTEスマホに機種変更する人のための節約術誰でも簡単! LTE対応スマホ初心者の料金節約術(3/3 ページ)

» 2013年05月30日 13時00分 公開
[小林誠,Business Media 誠]
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通話料を抑えられるのはどのケータイ会社?

 では次に、「どうしてもスマホで通話をしたい」という人が節約するにはどうすればいいのかを考えてみましょう。SkypeやLINE、カカオトーク、commなどのVoIPを使うという方法もありますが、それらは次回以降に紹介するとして、スマホを購入する際にできることを考えてみましょう。

 この場合は4つの方法があります。

  1. 通話料が安い料金プランで契約する
  2. 同じケータイ会社同士で通話をする
  3. 通話料を抑えるオプションを追加する
  4. 通話し放題の会社と契約する

 まずは「1」と「2」、そして「3」を比較してみましょう。とはいえ、LTE対応のスマートフォンでは料金プランの選択肢が限られています。主な料金プランの30秒あたりの通話料、そして無料通話の範囲が以下の通りです。

■スマートフォンの通話料
項目 NTTドコモ au ソフトバンクモバイル
料金プラン タイプXiにねん LTEプラン ホワイトプラン
基本使用料 780円 980円 980円
無料通話分 なし なし なし
30秒あたりの通話料 21円 21円 21円
無料通話の範囲 なし 1〜21時 au同士 1〜21時 ソフトバンク同士

 通話料はそのままだと、どの会社でも30秒あたり21円で変わりません。しかし同じケータイ会社同士で無料通話をしやすいのは、auとソフトバンクです。通常の料金プランのままで1〜21時が無料です。ドコモは基本使用料は安いのですが、「タイプXiにねん」だけでは無料通話ができません。

 もっとも3社とも家族で同じケータイ会社なら家族間の通話は無料にできます。

 そこでオプションを付加して、より長く通話をしてみましょう。まずは同じケータイ会社同士の通話を24時間無料にする場合、これは3社とも用意していますが、ドコモの月額料が200円高くなります。とはいえ、これで同じケータイ会社同士なら通話はし放題。長電話をするにはよいでしょう。

■通話料を抑えるオプション(同じキャリア同士)
項目 NTTドコモ au ソフトバンクモバイル
オプションサービス Xiカケ・ホーダイ au通話定額24 24時間通話定額オプション
月額 700円 500円 500円
無料通話の範囲 24時間 ドコモ同士 24時間 au同士 24時間 ソフトバンク同士

 しかし通話が必須なビジネスシーンでは、他社ケータイや固定電話への通話が多いはず。そんな人に向けたオプションをチェックすると、auとソフトバンクなら月980円で、通話料を半額にできます。しかしドコモの「LTEプラン」にはこのようなオプションがありません。ドコモはユーザー数が多いため、ドコモ同士の通話になる可能性が高いかもしれませんが、仕事で長電話が多い人には向きません。

■通話料を抑えるオプション(他キャリアにかける場合)
項目 NTTドコモ au ソフトバンクモバイル
オプションサービス(他社向け) なし 通話ワイド24 Wホワイト
月額 980円 980円
30秒あたりの通話料 10.5円 10.5円

通話し放題プランがあるイー・モバイルを選ぶという手も

 もっともauとソフトバンクでも、通話料が半額になっただけであって、通話をすればするほど通話料が請求されるのは変わりません。他社ケータイを持つ人と定額で通話したいなら、ウィルコムかイー・モバイルを選ぶことになります。「スマートフォンに買い替えたい」という人は、今ならLTE対応のスマートフォンにしたいでしょうから、ここではイー・モバイルだけを取り上げます。

■イー・モバイルの料金体系(LTE端末)
プラン名 LTE電話プラン(にねん)+データ定額5
基本使用料(パケット定額含む) 3880円
無料通話分 なし
30秒あたりの通話料 18.9円
無料通話の範囲 24時間 イー・モバイル同士

※初出時に基本使用料が2130円となっていましたが正しくは3880円です。お詫びし訂正します。


■通話料を抑えるオプション(イー・モバイル)
オプション付加(他社向け) 通話定額オプション
月額 1400円
30秒あたりの通話料 0円(1回10分、月300回まで)

Photo STREAM X

 2013年5月28日時点で発売中のイー・モバイルのLTE対応スマートフォンは「STREAM X」のみなので、機種の選択肢はありません(8月以降にARROWS Sが加わります)。それが残念ではありますが、とてもメリットの多い料金プランです。まず基本使用料が「パケット定額サービス込みで月2130円」と激安です。なお購入時には「月3880円」という表記がされていますが、これはSTREAM Xの分割支払い代の1750円を含んだ価格になっており、一括支払い(4万2000円)で購入すれば月額割引込みで月2130円で済みます。

※初出時にSTREAM Xの割引金額が1700円となっていましたが、正しくは1750円です。お詫びし訂正します。

 30秒あたりの通話料も他社が21円のなか、18.9円。さらに無料範囲は、オプションなしでも24時間イー・モバイル同士ならタダ。もっともイー・モバイルはユーザー数が他のケータイ会社よりも少ないので、このままならよく話す人同士で契約するのが現実的かもしれません

 そこで最大のメリットである通話定額オプションの検討になります。月1400円で、1回10分、月300回まで(国内通話にのみです)という制限はあるものの、他社との通話も無料になります。毎月最大で3000分、1日あたり100分通話できる計算です。ただし無料で抑えるためには1回の通話を10分ごとに終わらせる必要があります。筆者の場合は1回の通話が長くて5分前後。長くなるのが分かっている場合は、メールを先に送って用件を短く伝えることがほとんどです。そういう使い方なら問題はないでしょう。

 しかし電話で重要な話をじっくりする、あるいは友達と長電話をするのが楽しい、そんな人には向きません。「長電話派」の人には、この連載でこれから紹介する他の通話サービスを使うとよいでしょう。


 今回はスマートフォンの購入時に、少しでも料金プランを節約するための方法を考えてみました。もしスマートフォンの機種選びで迷っているのなら、節約視点で選んでみてはいかがでしょうか。

 次回は、既にスマートフォンを使っている人が料金を節約するためには、どこをチェックすべきかを考えてみます。

著者プロフィール:小林誠

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釣りと猫を愛する1982年生まれのフリーライター。宮城県出身。神奈川大学卒業後、編集プロダクション「ゴーズ」に入社。携帯電話の記事に携わり後に独立。雑誌、Web媒体でスマートフォン、タブレット、家電周辺の記事を細々と執筆している。ケータイライターを自称しているが「電話が苦手」「人見知りする」というコミュニケーションとは正反対の側にいる人物。30歳で糖尿病と判明し、ダイエットをしてはリバウンドする日々を送る。著書に「初めてでも絶対わかるiCloud&iTunes」(ソフトバンク クリエイティブ、共著)など。



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