対応周波数が増え、通信速度が速くなったiPhone 6s/6s Plus 日本だとあまりメリットにならず?:3社の違いも大きく

» 2015年09月10日 18時59分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 ほかのスマーフォンよりも多い、最大23のLTE周波数に対応します――Appleは「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」の通信機能についてこう説明している。

photo 「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」
photo 最大23のLTE周波数に対応する新型iPhoneだが……

 ただ現在明らかになっている仕様では、日本国内で使う場合の対応周波数は現行の「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」と同じだ。新機種で新たに対応する4Gの周波数帯域は、FDD-LTEのBand 12(700MHz帯)とBand 27(800MHz帯 ESMR)、Band 30(2.3GHz帯 WCS)。いずれも米国向けの周波数帯域で、残念ながら日本国内では関係がない。今回もNTTドコモとKDDI(au)が使用している1.5GHz帯(Band 21、Band 11)のサポートは見送られた。

「iPhone 6/6 Plus」はWiMAX 2+とAXGPに対応 利用できる周波数一覧

 iPhone 6s/iPhone 6s Plusは対応する通信方式により2モデルがあり、日本市場ではどちらが、あるいはどちらも販売されるのかはまだ分からない。ちなみにその違いは、FDD-LTEのBand 30(2.3GHz帯、WCSと呼ばれる)と、3GのCDMA EV-DO Rev. A(800MHz、1700MHz/1900MHz、2100MHz)をサポートするか、しないかだけだ。

photo 新型iPhoneがサポートする周波数帯域

 iPhone 6sの「モデルA1633」とiPhone 6s Plusの「モデルA1634」は、Band 30対応でCDMAに非対応。一方のiPhone 6s「モデルA1688」とiPhone 6s Plus「モデルA1687」は、Band 30に非対応でCDMAに対応している。

 日本のauは3G網にCDMAを使っているため、従来であればCDMA対応版が投入されるのは確定だ。しかしauはVoLTE対応を機に、3G(CDMA)非対応のAndroidスマートフォンを展開している。iPhoneでもLTEに注力するため、CDMA非対応でも構わないという判断もあり得る。auユーザーとしてみれば、CDMA対応版が国内販売されるかはちょっと気になるところだ。

photo LTE-A、下り最大300Mbpsに対応したが……

 さて新型iPhoneは、ひと世代前と比べて最大2倍速いLTE-Advanced――も進化点の1つ。すでにドコモがiPhone 6s/iPhone 6s Plusの発売に併せて下り最大262.5Mbpsの通信サービス「PREMIUM 4G」を開始すると発表している。これは2GHz帯(最大通信速度112.5Mbps)と1.7GHz帯(同150Mbps)のキャリアアグリゲーション(CA)で実現したものだ。しかし東名阪バンドの1.7GHz帯を使うことから、対応エリアは大都市圏が中心になってしまう。

 それ以外は2GHz帯(同112.5Mbps)と800MHz帯(同75Mbps)のCAとなり、通信速度は下り最大187.5Mbpsにとどまる。もしドコモの1.5GHz帯(同112.5Mbps)が使えれば、東名阪以外で通信速度の底上げができたかもしれない。

 auとソフトバンクのネットワークで使う場合も、LTE-Advancedで高速化が期待される。auは2GHz帯(同150Mbps)と800MHz帯(同75Mbps)のCAで下り最大225Mbpsのサービスを提供している。新型iPhoneがこれに対応するのは間違いないだろう。また引き続きWiMAX 2+も使えることから、WiMAX 2+のCA対応で通信速度が220Mbpsに高速化することも考えられる。

 ソフトバンクはこの夏から、Androidスマホ向けにFDD-LTEで下り最大187.5MbpsのCAを開始した。またAXGP(SoftBank 4G)では下り最大165Mbpsのサービスを提供している。iPhone 6s/iPhone 6s Plusがこれらをサポートしている可能性も十分高い。ドコモの262.5Mbpsや、auの225Mbpsと比べると見劣りするが、LTE-Advancedの本格展開などインフラ面で巻き返しチャンスともいえる。

関連キーワード

iPhone 6s | CDMA | iPhone 6s Plus | 周波数 | LTE Advanced


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月26日 更新
  1. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  2. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  3. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  4. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  5. デジタル庁が「Androidのマイナンバーカード」対応機種を公表 属性証明機能を使える機種は限定的 (2026年10月19日)
  6. iPhone Duoを使って痛感した「Face ID」のありがたさ 充電スタンドに置いたまま通知が見られない不便さに苦しむ (2026年10月24日)
  7. 「Galaxy Z Fold8」「iPhone Duo」を“メイン端末”として使う上での課題 縦型コンテンツの最適化をどう進める? (2026年10月26日)
  8. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  9. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
  10. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー