米Appleが発表した「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」。日本では現行のiPhone 5s/5cと同じく、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3キャリアが9月19日から販売する。
AppleのWebサイトによると国内向けのiPhone 6は「モデルA1586」、iPhone 6 Plusは「モデルA1524」で、3キャリアとも同じ仕様の端末を取り扱う。これもiPhone 5s/5cと同様だ。また対応する4Gの対応周波数は以下の通りで、新たにTD-LTE方式をサポートした。
TD-LTEは国内ではKDDI傘下のUQコミュニケーションズが「WiMAX 2+」として、またソフトバンク傘下のWireless City Planning(WCP)が「AXGP」として展開している。WiMAX 2+はauの対応端末でも利用可能で、AXGPもソフトバンクモバイルが「Softbank 4G」という名称でサービスを提供中だ。iPhone 6/6 PlusはWiMAX 2+とAXGPが利用している2.5GHz帯の周波数(Band 41)もカバーしており、両社の広報はiPhone 6/6 PlusがKDDIのWiMAX 2+およびソフトバンクモバイルのSoftbank 4G(AXGP)に対応することを認めた。
従来からのLTE(FDD方式)では、ドコモの800MHz帯/1.7GHz帯(東名阪のみ)/2GHz帯と、KDDIの2.1GHz帯/800GHz帯、ソフトバンクモバイルの2.1GHz帯/900GHz帯に対応している。なおソフトバンクの場合はワイモバイルの1.7GHz帯の利用も可能だ。また2015年にドコモとKDDI、ワイモバイルに割り当てられる700MHz帯もサポートしている。なお国内で利用しているLTE網ではドコモとKDDIの1.5GHz帯(Band 21とBand 11)には対応していない。
iPhone 6/6 Plusは新たにキャリアアグリゲーション(CA)にも対応しており、auのCA提供エリアでは下り最大150Mbpsの高速通信が安定して行える(一部のエリアはCAなしでも下り最大150Mbpsが可能)。また来夏からLTE(FDD)のCAを開始するソフトバンク網でも、iPhone 6/6 PlusでCAが利用できる。その場合の最大通信速度は150Mbpsだ。なお、この9月から開始したAXGPのCAには非対応だという。ドコモも来夏からCAを開始するが、これはLTE-Advanced用で、iPhone 6/6 PlusではCAを利用できない。なお、ドコモの場合はCAなしでも下り最大150Mbpsの通信を実現している。
iPhone 6/6 PlusはVoLTEにも対応しているが、国内でVoLTEを提供しているドコモは「国内での対応は未定」としている。KDDIはVoLTE対応について「現時点でコメントできることはない」との回答。またソフトバンクモバイルは「発売時点では対応していない」と述べ、サービス開始時にファームウェアアップデートなどで対応する可能性を示唆した。
またWi-Fi環境でも携帯電話番号を使った音声通話やSMSの送受信ができるAppleのWi-Fi Callingについては、各社とも「対応は未定」とのこと。ただしドコモは、「ユーザーニーズに合わせて最適なサービスを提供したい」としており、要望が多ければ導入される見込みがある。
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