村上 ポケモン世代かどうかでポケモンGOへのハマり具合も大きく違いますね。ゲームボーイ版の「ポケットモンスター赤・緑」が発売されたのは1996年ですが、当時はアニメ、漫画、グッズなどのメディアミックスで本当に社会現象化していました。あらゆる場所にポケモンがあふれていたと思うのですが、皆さん当時のことは覚えていますか?
すずまり 1996年というとすでに社会人になっていて、インターネットにハマってました。就職して5年目くらいかな。テレビは見てましたけど、あえてポケモンのアニメを見ようとは思わなかったですね。
村上 子供向けなので、それはそうですよね。
すずまり 自力でインターネットに初めて接続したのが1995年でした。独学でタグを勉強して、見よう見まねでホームページってものを作って、メーリングリストにハマっていたのもその頃ですね。
村上 そこでポケモンの話題は?
すずまり 全く出ませんでしたね。ポケモンがきっかけで「テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見てね」っていう注意喚起が出たんですよって言われて、なんとなくそうだったなと思い出す程度です。
鳥羽 僕はポケモン世代だけど、今「妖怪ウォッチ」とかは全然分からないですね。ジバニャンしか知らないっていうのと同じ感覚かも。
すずまり それだ!
村上 Sakaiさんはどうですか?
Sakai 1996年当時まだ学生だったと思いますけど、興味あったのはインターネットとか、コンピュータ関係、Windows 95とか、Windows 3.1、ニフティサーブのフォーラムとかね。ポケモンこそ通ってないものの、昔からゲームは好きだったので、ゲームセンターによく通ってました。ゲーセンがカップルで来られる明るい場所になってからは家庭用ゲームをやるようになりました。
すずまり どうやら私以外はみんなゲーマーらしいのですが、私はIngressをやるまでゲームらしいゲームをやったことがほとんどないんですね。スマホがあったからポケモンGOもやってるわけで、スマホがなかったら多分どちらもやってなかったと思います。
村上 そういう意味では、ポケモンGOユーザーの多さと多様性は「スマホでできるから」っていうのも大きいですよね。サダタローさんもポケモンを知らない世代ですよね?
サダタロー 当時はセガサターンにハマってたからね。あと1998年からはドリームキャストとか。男子校だったのもあってか、あまりポケモンは話題にならなかったです。
村上 ポケモン世代の鳥羽さんは……といっても小さい頃のこと覚えてますか?
鳥羽 1996年だと僕はまだ3歳で、おばあちゃんちのテレビで初めてポケモンを見て、いつの間にかポケモン漬けになってた。小学校に上がる前くらいに周りの友達がゲームボーイを入手し始めて遊んでましたね。
村上 ゲームよりアニメが先だったんですね。あるとさんは1996年だと……。
あると まだ生まれてないです(笑)! ポケモンは、ニンテンドーDSのハートゴールド・ソウルシルバー辺りからお姉ちゃんのを借りてやり出したかな。DSをなくしてすぐやらなくなったけど(苦笑)。アニメは見てなかったんですが、「おはスタ」(子供向け情報番組)は見てました。
鳥羽 おはスタ見てました!
村上 私もおはスタ見てました! 当時おはスタやコロコロコミックでポケモンの情報を得ていましたね。
すずまり そういえば村上さんもポケモンで育ってますよね。ポケモン世代っていうのは何歳ぐらいから何歳ぐらいまで? 今30歳前後くらいの人たちなのかな。
村上 その辺りがドンピシャ世代ですが、下の世代になるともう分からないですね。
鳥羽 僕が小学生のときも全盛期で、その後は「どうぶつの森」「たまごっち」とか、他のゲームに分散していったイメージです。
あると 私たちが小学校高学年のところまでギリギリポケモンがはやってたと思います。それ以降は、ポケモンは別にそこまで好きだったわけでもないしいいや、みたいな子が結構いますね。
すずまり 自分が子供の頃って、ロボットアニメとかの全盛時代だったんですよ。「マジンガーZ」「ゲッターロボ」みたいな男の子が好きそうなロボットアニメの他、「ルパン三世」「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」とか、魔女っ子ものを見てた。みんな知らないよね(笑)! その頃にもしポケモンみたいなものがあれば、自分もハマったかもしれないって気がした。あの頃あったかわいい系のアニメキャラクターだとなんだろう……カリメロ?
村上 頭の上にタマゴの殻をかぶってるやつですね。
すずまり そうそう! ってなんで村上さんが知ってるの(笑)。
村上 ポケモンはキャラクターの魅力もありますが、図鑑をコンプリートするっていうのは「ビックリマン」なんかとも似てるのかなと。
サダタロー そうだね、俺はビックリマンがちょうどドストライク世代だったから集めてたよ。
村上 お話を聞いてると、非ポケモン世代でポケモンGOにハマってる人たちは「かわいいキャラクターたちに癒される」「ビックリマンのようにコレクションして楽しむ」など、自分なりの楽しみ方を見つけてるのかなと思いました。
いろんな世代が集まったことで、ポケモンGOユーザーの多様性が垣間見えてきた。やはり世代で異なるポケモンへの思い入れがそのまま温度差となって現れているようだ。
次回はポケモンGOのゲーム自体に焦点を当てていく。「ルアーモジュールに釣られているのはポケモンではなく人だった」「博士から送られるアメの謎」など、ユーザーなら誰もが頷く「ポケモンGOあるある」から、「非ポケモン世代の苦悩」まで、たっぷりとその内容をお届けしたい。
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