―― 総務省がMNOのサブブランド、御社でいえばY!mobileがMVNO市場の成長を阻害していると疑っているようだ。その点について、どうお考えか。
寺尾氏 Y!mobileは、(PHS事業を手がけていた)ウィルコムと(イー・モバイルブランドで携帯電話事業を手がけていた)イー・アクセスという、お客様にフレンドリーな料金で携帯電話サービスを提供してきた事業者が合併し、ヤフーと提携することで生まれたブランドだ。
私たちがMVNOに対して値下げ攻勢を掛けているということは別にかけていないし、先ほど通り、(Y!mobileを)始めた時から「S」「M」「L」という料金プランを掲げ、それをお客様に分かりやすく伝え、お客様の困りごとを1つ1つ解消していった結果、シェアが伸びたと考えている。キャリアとしてしっかりルールを守りながら事業を進めている。
以前から機会のある度に話していることではあるが、“安さ”だけでは必ず寿命がやってくる。その中に変革を入れつつ、お客様に喜ばれることを1つ1つ実現していくことが私たちの使命であると考えている。
―― 以前の学割では「Pocket WiFi(モバイルルーター)」の割引もあったように記憶しているが(参考記事)、今回は見当たらない。若者の利用動向を反映してスマホのみとしたのか、それとも別途考えているのか。
寺尾氏 Pocket WiFiの学割については、やるかどうかを含めて検討を進めている。今回は、中学校や高校への入学を前に親子でスマホについて話し合う機会を増やそうという意図で(スマホ向けの学割を)早めに発表させて頂いた。
―― 学割というと、以前は高校生や大学生をターゲットにしていたイメージが強い。今回の発表会ではnicolaとコラボしたという話もあったが、ターゲットの低年齢化を進めたということか。
寺尾氏 いろいろな統計データを見ると、高校1年生の段階で90%以上の学生がスマホを持っている。先ほどのプレゼンテーションでも挙げた通り、中学1年生でも40%近くがスマホを持っている人がいて、中学生にもスマホが浸透している。
私たちとしては「中学1年生」あるいは「高校1年生」のデビューを主なターゲットに据えて、年齢を18歳以下とすることで中学生・高校生が新しくスマホを持つことを応援するという形とした。
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