―― グローバルでは、さまざまな端末を出されていますし、Y!mobileからAndroid Oneも発売されました。なぜ、HTC U11だったのでしょうか。
児島氏 ファンイベントをやった当時は、まだAndroid Oneが出ていなかったこともあり、HTC U11をSIMフリーで出してほしいという声が、ものすごく多かったからです。中でも、とにかくソーラーレッドへの要望が強かったですね。
―― キャリアで販売されていた端末をSIMフリーで出すというのは、あまり前例がありません。直球の質問ですが、キャリアから難色を示されるということはなかったのでしょうか。
児島氏 もちろん出させていただくにあたっては、キャリアと事前にお話はしています。ソーラーレッドはどのキャリアにも採用いただけなかったこともあり、難色は示されませんでした。イベントをやり始めて、Twitterの数字はキャリアの方も見られていたと思います。もしかしたら、そこまではいかないと思われていたのかもしれませんが、あとどのくらいで達成できるということは、逐一コミュニケーションを取っていました。
―― SIMフリーで出す端末としては、HTC Desire 626やHTC Desire EYE以来になります。HTC U11を契機に、今後、SIMフリースマートフォンを増やしていきたいお考えでしょうか。
児島氏 今後も、SIMフリー市場に端末を出していきたいと思っています。今回のことを通じて、そういう声が非常に多かったと分かりました。ある一定数、SIMフリーを求めているお客さまがいるということです。
ただ、一方で、SIMフリー市場は非常に厳しい市場だとも認識しています。他への対抗というわけではありませんが、どうやって戦っていくかという視点ではなく、ちょっと変ったもの、他からは普通出ないようなものも視野に入れ、積極的に検討していきたいですね。
―― その意味だと、HTC U11のように、キャリアで出ていたフラグシップモデルは珍しいですね。
児島氏 そうですね。この価格帯のものはあまりないですし、キャリア向けのフラグシップは少ないという認識です。真っ向勝負していく製品群にはそれほど強くないので、特徴あるものを前向きに投入していければと考えています。
―― 他には、どういうところが“HTCらしさ”だと思いましか。
児島氏 例えば、この「HTC U11+」は背面がシースルーになっているモデルで、ガラスが透明になっています。透明で中に見える丸い模様が、NFCのアンテナになります。もともとNFCのアンテナは四角かったのですが、あえて見せるために丸くしていたりします。
HTC U11+も「+」と付いているぐらい高価なものなので、それをそのまま出しても果たして買っていただけるかというのはありますが、普通だったら出さないようなものを出していきたいですね。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.