M Z-01Kの2画面が便利なシーンだが、今どきの使い方だと、ゲームアプリと攻略サイトを同時に見る、電子書籍や漫画を楽しむといった用途が考えられる。
特に最近のゲームアプリは、攻略サイトやSNSでの情報交換を前提にしたタイトルも多い。そういったゲームを遊ぶ場合は、2画面モードで1画面をゲーム、もう1画面に攻略サイトなどを表示すると情報を確認しやすい。
多くの電子書籍や漫画サイトは、大画面モードに変更するとタブレットと同じ横向き見開き表示が可能だ。M Z-01Kの場合、ちょうど文庫本を読んでいるようなレイアウトで電子書籍を楽しめる。「Kindle」や「マンガ図書館Z」のアプリや、ブラウザ表示の「マンガonウェブ」などで快適に読めることを確認できた。
写真や動画の多いFacebookやInstagramは、全画面表示で本体を横に向けると、写真と文章ともに大画面で見やすくなる。
また、本体を半分折った状態で机の上に置くと、画面に角度を付けた状態で設置できる。動画を流しながら作業したいとき、1画面モードで利用すると便利だ。スピーカーは受話口と本体底面に搭載し、ステレオ再生が可能だ。Dolby Atmosによる立体的なサウンドにも対応している。
スマホとしての基本性能も見ておこう。
折りたたんだ状態での持ち心地や使用感は、一般的な5.2型ディスプレイのスマホとあまり変わらない。実際、本体サイズは72(幅)×151(高さ)×12.1(奥行き)mm、重量230g台で、横幅はXperia XZ1の73mmとほぼ同じだ。ただ、2画面ある分、厚さや重量は増している。
ストレージは内蔵64GBで、最大256GBのmicroSDXCに対応。バッテリー容量は2930mAhと大容量だ。USB Type-C端子での充電は、Quick Charge 3.0に対応する。OSはAndroid 7.1だが、後日Android 8.0へのバージョンアップが予定されている。
処理性能だが、高性能プロセッサのSnapdragon 820(2.2GHz×2コア+1.6GHz×2コア)とメインメモリ4GBを搭載する。最新モデルのSnapdragon 835と比べるとやや劣るが、高画質な3Dグラフィックのゲームを動かしても処理性能不足は感じられなかった。
気になる点としては、普段の動作が高速な分、大画面モードと2画面モードの切り替えにややもたつきを感じた。ただ、これは処理速度の問題というよりも、ディスプレイ表示のハードウェアレベルでの切り替えなので仕方のないところだろう。
カメラは、裏面照射積層型2030万画素のものを、一般的なスマホでいうインカメラの位置に1基だけ搭載する。自分撮りの場合は表側のディスプレイ、通常撮影の場合は裏側のディスプレイという、撮影モードに応じて表示するディスプレイを切り替える仕組みだ。他の被写体も自分もメインカメラの画質で撮影できるのは魅力だ。
では、通常の撮影も自分撮りもどちらも高画質かというと、屋外や明るい室内ではおおむねキレイに撮れる。だが、最新のiPhoneやXperia、Galaxyシリーズなどと比べると、暗所での高感度撮影での画質はやや劣ると感じた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.