PayPal(ペイパル)は7月から8月にかけて、パーソナル(個人)アカウントにおける支払い方法に「銀行口座(口座振替)」を順次追加する。ショッピングなどの都度決済や月額決済において口座振替による支払いが可能になる。
PayPalは米国カリフォルニア州に本社を構える世界有数のオンライン決済サービス企業。決済サービス「PayPal」は、200超の国・地域に対応しており、100超の通貨による決済に対応している。
日本では同社のシンガポール法人を通してサービスを提供している。
PayPalの日本における個人アカウントでは、支払い方法として現時点ではクレジットカードまたはデビットカード(Visa、Mastercard、JCB、American Express、Discover、UnionPayブランド)を登録できる。
7月以降、これに加えて「銀行口座」も登録できるようになる。アカウント単位で対応を進め、遅くとも8月までには全個人アカウントで登録できるようになる見通しだ。
6月25日現在、対応する金融機関は以下の通り。
口座振替による支払いは、PayPalアカウントへのチャージ(入金)を除く全てのPayPal決済で利用できる。支払い方法に「銀行口座」を選択し、支払いを完了すると登録した銀行口座から利用金額が即時に引き落とされる。手数料は無料だ。一定条件のもとで購入代金の返金を受けられる「買い手保護制度」も利用できる。
返品やキャンセルなどで返金が発生した場合は、アカウントへのチャージで対応する(従来と同様)。銀行口座への直接返金ではないので注意が必要だ。
PayPalでは、個人アカウントにおける支払いの受け取り(入金)対応も拡充する。
従来は個人アカウントでの支払い受け取りは原則非対応で、本人確認手続きをして「プレミアアカウント」あるいは「ビジネスアカウント」に変更した場合に限り対応していた(参考リンク)。
今後、「企業(法人)から個人への支払い」かつ「1回あたり10万円まで」に限り、本人確認手続きなしでパーソナルアカウントでの支払いの受け取りを可能とする。受け取った金額は、PayPalアカウントにチャージされる。
ただし、以下のいずれかに当てはまる場合は、引き続き本人確認手続きが必要となる。支払い方法として銀行口座を追加した場合、当該銀行とのオンライン連携で本人確認に代えることもできる。
個人向けの入金サービスの拡充は、クラウドソーシングを始めとする「個人における資金の受け取りニーズの高まりを受けて」(担当者)行われる。企業向けのペイアウト(出金)サービスも合わせて拡充することで、個人・企業ともに使いやすいサービスを目指す。
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