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なぜキャッシュバック条件を変えた? 残額不足時の挙動はどうにかならない?――PayPay発表会 一問一答(2/2 ページ)

» 2019年02月05日 14時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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PayPayのサービス仕様について

―― PayPayはチャージ残高が足りない場合に残額をクレジットカードで支払うことができません。「残高不足分は自動的にクレジットカードで支払う」といった仕様にはできないものなのでしょうか。

中山社長 今回、新しいキャンペーンをご紹介しましたが、「残高から(の利用)は20%」「Yahoo! JAPANカードでは19%」「他のクレジットカードでは10%」というように、利用方法によってキャッシュバック比率が異なっています。

 支払い方法を混在(併用)させることで(異なる複数の還元率を)お示しするのはかえってユーザーの皆さんに分かりづらいと考えまして、今回は「1つの支払いに1つの決済方法」をお願いしたいと思います。

―― 3Dセキュアへの対応や限度額変更など、クレジットカードを利用する場合のハードルがどんどん上がっているように感じます。対応前後で利用動向に変わりがあったのかどうか教えてください。

 少なくなった場合、銀行口座接続に誘導するなど考えているのでしょうか。

中山社長 3Dセキュアを使った本人確認は、ユーザーの皆さん自身も待ち望んでいた面もあると思えるほど、私たちの想定を超える進捗(しんちょく)で進んでいます。安心してご利用頂くために、本人認証を利用することはより重要になってきますから、これからメディアの皆さんと共に啓蒙活動をしていきたいと思っています。

 銀行口座接続も安心な環境ですので、先ほどもお話しした通り進めていきたいと思っています。「フィッシングサイトに気を付けて」という点と合わせて、啓蒙していけたらと考えています。

お知らせ PayPayとしては、高額決済利用時はチャージや銀行口座接続をしてもらいたいという立場のようだ

―― 「決済」以外にもお金の使い方はあると思います。例えば「LINE Pay」は公共料金の支払い対応や個人間送金に力を入れています。PayPayとして、これから「キャッシュレス」という文脈でどういう取り組みをしていくのでしょうか。

中山社長 (PayPayは)決済サービスなので、毎日使ってもらいたいと思っています。お話し頂いたもの(公共料金支払いや個人間送金など)を含めて、毎日PayPayのコード決済を使ってもらえたらうれしいので、今後もサービスの拡充に努めていきたいと思います。

―― 今回も100億円キャンペーンを実施する訳ですが、その“後”はどうなるのでしょうか。前回のキャンペーンでは、キャンペーン終了後はどのような使われ方になったのでしょうか。

 キャンペーン後にどうやってつかってもらうかという点と合わせて教えてください。

中山社長 戦略的なことになるので慎重に進めていきたいと考えています。

 キャンペーン後についても、「さまざまなシーンでどのような“得”を生み出せるのか」という点は経営課題として認識しています。どのような手を打つかについては、言葉(発言)としては差し控えさせてください。

 キャンペーン後の(PayPayの)使われ方は私たちも毎日見ていますが、思った以上に使われています。(理由の)1つとして使える店舗が増えているという点があると思うので、全国20カ所にある営業拠点を活用して、PayPayの使える店舗を増やしていきます。

 キャンペーンがなくてもPayPayのコード決済を便利に使って頂けるような環境作りをしていきます。

―― PayPayのオンライン決済対応について考えをお聞かせください。

中山社長 今回は対応延期ということになってしまいましたが、オンラインでもオフライン(店頭)でも支払うということには変わりないので、積極的に取り組みたいと思っています。

―― 現在はコード決済のみとなっていますが、LINE Payのように物理カードや非接触IC決済に対応するお考えはないのでしょうか。

中山社長 物理カードや非接触ICカード対応については、ユーザーの声を聞いて、必要であれば積極的に取り組みたいです。

コード決済の「将来」について

―― 第1弾のキャンペーンで使ったユーザーからも、「やっぱりSuica(非接触ICカード)の方が便利だよね」という声がたくさんあったように思います。非接触ICカードが広まっている日本において、コード決済はどれくらいの可能性があるとお考えでしょうか。

中山社長 私は可能性があると思っています。今回実際に体験されたお客さまにも「便利だよね」と実感いただけたのではないでしょうか。土曜日に政府関係者が体験して「思ったより簡単だった」という声もあったように聞いています。

 QRコードも広まるにつれて、もっと安心で便利な物になるのではないかと思っております。将来は相当明るいのではないかと考えています。

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