iOS 13でマップの表現力が大幅に強化――日本も2020年を目指してバスや徒歩の移動にも対応石川温のスマホ業界新聞

» 2019年06月14日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 今回のWWDCでは、当然のことながら、iOS 13の新機能も明らかにされた。

 新しいマップアプリでは、道路情報がさらに細かくなり、歩行者向けデータや土地情報データなども大幅に進化している。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2019年6月8日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


 「Look Around機能」として、グーグルのストリートビューのように、街並みを画像で確認することが可能だ。

 情報密度が増したマップは、すでにアメリカの一部都市で提供中で、年内中には全米、2020年以降には世界各国で利用できるようになるという。

 気になるのが日本展開だが、アップルとしても2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されるのは理解しているようで、そのタイミングに間に合うように準備している模様だ。

 しかも、単なる地図情報を強化するだけではなく、都内の利用にも耐えられるよう、バスの乗換案内にも対応。また、徒歩での移動にも使えるようにするという。

 リアルタイム情報にも対応していきたいということで、渋滞情報や電車の遅延情報が検索結果に反映される予定だ。

 さらにApple PayのSuicaとの連動も検討しているとのことだ。この「マップとSuicaの連動」でどういったことが便利に使えるかは不明だが、日本にかなり特化した進化を期待しても良さそうだ。

 あくまで想像だが、もしかすると、成田空港に降り立った外国人が、Suicaのアプリ登録が不要で、マップを検索して、そのまま経路通りにApple Payで簡単に成田エクスプレスや電車に乗って移動できる、といったことになるのかも知れない。

 アメリカのロサンゼルスなどは、低い建物ばかりだが、日本の場合は高層ビルが多いため、地図づくりに苦労している面があるという。

 しかし、アップルのマップ開発チームとしても日本市場は重要と捉えているらしく、相当、気合を入れて地図づくりをしている模様だ。

 実際、筆者も昨年夏、東京都大田区内で「Apple Maps」と書かれたクルマが走行しているのを目撃しており、アップルは着々と日本で地形データを収集している。

 2012年の「パチンコガンダム駅」騒動から7年。今後のアップルマップがGoogle Mapsを脅かす存在になれるか注目だ。

© DWANGO Co., Ltd.

アクセストップ10

2025年12月06日 更新
  1. NHK受信料の“督促強化”に不満や疑問の声 「訪問時のマナーは担当者に指導」と広報 (2025年12月05日)
  2. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  3. 「スマホ新法」施行前にKDDIが“重要案内” 「Webブラウザ」と「検索」選択の具体手順を公開 (2025年12月04日)
  4. 「健康保険証で良いじゃないですか」──政治家ポストにマイナ保険証派が“猛反論”した理由 (2025年12月06日)
  5. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  6. 三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」の実機を触ってみた 開けば10型タブレット、価格は約38万円 (2025年12月04日)
  7. ドコモが「dアカウント」のパスワードレス認証を「パスキー」に統一 2026年5月めどに (2025年12月05日)
  8. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  9. ドコモも一本化する認証方式「パスキー」 証券口座乗っ取りで普及加速も、混乱するユーザー体験を統一できるか (2025年12月06日)
  10. 「楽天ポイント」と「楽天キャッシュ」は何が違う? 使い分けのポイントを解説 (2025年12月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー