ソフトバンクがバスケット日本代表戦で5Gプレサービスを実施――やはり当面は4Gネットワークが主戦場か:石川温のスマホ業界新聞

» 2019年08月30日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 ソフトバンクは、バスケットボール日本代表の強化試合「バスケットボール日本代表国際試合 International Basketball Games 2019」の会場であるさいたまスーパーアリーナにおいて、5Gのプレサービスを提供した。

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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2019年8月24日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


 3キャリアでの不毛な「5Gプレサービス合戦」が勃発していることはさておき、今回、ソフトバンクは会場内に5G基地局や5Gコア、映像を処理するサーバーなどを設置。バスケットコート周辺に30台のカメラを設置し、自由視点の映像をつくり、タブレットに配信するといったデモを展開していた(ちなみに、会場内に5G基地局を置き、観客席にある5G試作機スマホで受信。Wi-Fiの電波にして、iPadで視聴する)。

 会場では、モバイルネットワーク本部・野田真本部長の囲みも行われた。

 個人的に気になっていたのが、ソフトバンクに対する5G免許の割当だ。NTTドコモ、KDDIが3枠なのに対して、ソフトバンクは2枠しか取得していない。割り当て時、宮川潤一副社長は「本音を言うと、同じだけ欲しいという気持ちはある。今回の割当周波数、さほどそこまで背伸びする必要はないかと思っている。正直ベースで開設計画は書かせてもらった。既存の周波数と足してどんなネットワークを作るのかで勝負をしていきたい」と語っていたが、改めて野田氏にも「他社と比べて2枠しかないが」と聞いてみた。

 すると野田氏は「(他社が獲得した周波数帯は扱いが)難しいなと思っていた」と語った。NTTドコモやKDDIが取得した周波数帯は自衛隊などが使う電波と干渉があるため、パフォーマンスが発揮できない。そのため、無理に取得しにいかなかったというわけだ。帯域幅が他社よりも狭くても「理論値に差があっても、実際は遜色ないだろう」(野田氏)としている。

 ソフトバンクが、強みとしているのが、5Gの要素技術であるMassive MIMOを他社よりも先駆けて導入しているという点にある。

 また、これまで、イー・モバイルやウィルコムを吸収してきた経緯もあり、基地局数にも絶対の自信を見せる。

 世間的には5Gばかりに注目が集まるが、やはり当面は、4Gのネットワークがいかに全国に整備され、安定して高速にサービスが提供されているかが重要になってきそうだ。すでに3キャリアとも4Gでも1Gbpsクラスの理論値になっていることを考えれば、「4Gでできること」はまだまだ多いし、「5Gでなくてならないこと」も案外、なかったりするのが現実なのではないだろうか。

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